細菌の固まりで出来ている歯垢の中には、歯周病菌と呼ばれる細菌が存在します。この歯周病菌は歯の周りの組織に感染し、歯肉に炎症を引き起こし、やがては歯を支える顎の骨まで溶かしてしまう病気で、日本人の80%近くの人がかかっていると言われています
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お役立ち情報

低年齢児の虫歯予防

低年齢児の虫歯予防はまず保護者の管理が重要です。

予防としては歯磨き・哺乳習慣の中止・フッ素塗布・規律性のある間食習慣をつくるなどがあります。

☆1歳頃まで

保護者による歯の清拭が望まれます。

☆1~2歳

1歳半頃までに哺乳習慣を終了する。またジュースを哺乳瓶で飲まない。フッ素塗布。小児自身の歯磨きは遊び的要素が大きいので歯磨き習慣を身につける前段階と考えます。

☆2~3歳

乳歯列の完成以降も刷掃は子供が歯磨きをした後に保護者の仕上げ磨きが必要です。お菓子やジュースを早期から自由に与えることは極力避けて下さい。

☆3歳~

刷掃が習慣として身につくようにして規律性のある間食習慣を確立して下さい。おやつには水分を合わせて摂らせるようにし、お菓子やジュースを食べたり 飲んだりした後にはブクブクうがいを習慣づけて下さい。

歯口清掃

  1. 保護者は小児と一緒にブラッシングを行い、習慣づけをさせます。
  2. 保護者は小児に対して毎日必ず仕上げ磨きを行って下さい。
  3. 特に就寝前にはブラッシングを行って下さい。
  4. 簡単で習得しやすく清掃効果の高いブラッシング法を行って下さい。
  5. 小児の口腔に合った幼児用歯ブラシを使用して下さい。
  6. プラーク除去効果の確認のため、時々歯垢染め出し剤を使ってみて下さい。
  7. 3歳頃より保護者によるフロッシングを併用するのもオススメです。

間食指導

  1. 3度の主食で不足する栄養価を補うものであり、1日の必要カロリーの10%~15%で十分です。
  2. 糖質の摂取量、回数、種類、食品の物理的性状に対する配慮が必要です。

間食摂取の留意点

  1. 糖質、特にショ糖の少ない食品にする。
  2. 粘着性、口腔内停滞性の高い食品を避ける。
  3. 接種頻度を少なくし、就寝前や食前に摂取させない。
  4. 接種する時間を一定にし、だらだら食いをさせない。

乳歯が抜けた!抜けた歯はどうする?

子供が成長していく過程で、乳歯は永久歯に生え変わるために抜けます。

みなさんは歯が抜けたらどのようにしていますか?

乳歯

日本の昔ながらの言い伝え・習慣

ご存知の方も多くいるかと思いますが、日本の昔からの言い伝えで、上の抜けた乳歯を縁の下へ、下の乳歯は屋根の上に投げるという習慣があります。 

なぜ抜けた歯を投げるの?理由は?

歯を投げる理由は後に生えてくる永久歯がしっかりまっすぐ生えてくるようにとの願いが込められているようです。
また、投げるときに丈夫な歯が生えてきますようにと願いを込めてなげるところもあるようです。 

地域によってやり方は様々あります

上下の歯を関係なく屋根の上から投げるというところもあれば、逆に家の屋根に向かって放り投げるところもあります。海外では太陽に向かって投げるという習慣の地域もあるようです。 

思い出に取っておくのもよいですね

乳歯は赤ちゃんの時から子供と一緒に成長してきた大切なパートナーです。
赤ちゃんのころの足形や手形を作るのと同じように、ケースで保存して思い出にするのも良いですよね。 

時代の流れにより抜けた歯を投げるのではなくケースに入れて保管するという人も多くなってきています。

乳歯を保存するケースを“トゥースケース”といいます。最近では歯医者さんだけでなく、おしゃれな雑貨屋さんなどでも販売されているのを目にします。また、キャラクターの描かれているものなども販売されています。 

歯髄細胞バンクへの提供

最近では抜けた歯を有効活用する方法が注目されています。歯の歯髄(神経)には幹細胞という組織が含まれています。

歯髄幹細胞を増やすことで骨や軟骨、脂肪などを作る細胞にすることができるようです。
要するにケガや病気の治療に使えるということです。 

親知らずが抜けたときも・・・

また、乳歯だけでなく親知らずが抜けたときも同様に歯髄細胞バンクへ提供できます。

寄付する場合は無料ですが、歯髄細胞バンクへ預ける場合は有料となりますので、詳しいことは“歯髄細胞バンク”で検索してみてください。 

乳歯が抜けた後はさまざまなやり方がある

このように乳歯が抜けたらどうしたらよいか考えた時には、様々な方法がありますので、お子さんと相談してどうするか決めるのが良いかと思います。

虫歯を放置していませんか?!

虫歯というのはあることがわかっていてもついつい放置してしまうという人は少なくありません。確かに虫歯というのは放置していても痛みが必ず増すわけでもありませんし

むしろ痛みが無くなったりするものですからね・・・

治療する必要性を感じないという人もいるのかもしれません。
また、そもそも治療しなければいけないと思っていても歯医者さんに行くのが嫌だという人もいるでしょう。

では、このように虫歯を放置してしまうとどのような状態になってしまうのでしょうか?

歯というのは他の箇所とは違って自然に治っていくということはありません。そして、虫歯というのは初期症状がほとんどないので虫歯だと自分で気づいた時には、それなりに進行している状態です。

ですから、たった1本の虫歯でも放置してしまうと口の中がボロボロになってしまうことが考えられます。それこそ、口の中ではなく全身の病気の原因になってしまうこともあります。虫歯というのは痛みがあっても我慢できなくもないですしそれこそ一時的な痛みで終わることもあります。

市販の鎮痛剤を飲んで我慢をするという人も少なくないでしょう。
さらに、歯の神経がダメになってしまうと痛みすら感じなくなってしまいます。
歯医者さんが歯の検診で「C1・C2・・・」と話しているのを聞いたことはありませんか?
C1・C2とは虫歯の進行具合を意味します。虫歯は気づかない間に進行してしまう為痛くなってからでは手遅れになってしまいます。定期的に歯科検診を受けるようにして初期の段階で虫歯を見つけましょう。

一番の理想は「定期検診による予防」
それでも虫歯ができたら「早期治療」
要治療の歯は「詰め物にせよ、神経を抜くにせよ、治療終了までは頑張りましょう!!」

そしてまた、「定期検診による予防と再発防止」で虫歯とはおさらばしましょう。

今更ですが歯周病って何?

歯周病はお口の中の歯周病を引き起こす細菌による感染です。

歯周病の原因は歯垢の中の細菌!

私たちの口の中には、500種類以上の細菌が住みついています。きれいにケアしている人でも500億個、多い人は2000億個、不潔にしていると1兆個にもなります。

歯周病菌もその中の1つです。

口の中の細胞はぬるぬるしたバイオフィルムという集合体になって歯や歯肉などにくっつき、うがいではほとんど取れません。歯周病菌は毒素を出し、歯肉に炎症を引き起こし歯を支えている骨を徐々に溶かしていきます。

細菌の攻撃に対する私たちの抵抗力つまり免疫力が低かったり細菌の活動性が免疫力より強かったりすると歯周病は進行して歯肉や歯槽骨などの歯周組織を破壊していくようになります。

免疫力が弱い場合、細菌は組織内の深くに侵入し炎症と組織破壊を繰り返して歯周炎を進行させていくようになり、また全身にも波及していくようになります。

歯周病は慢性疾患で、その症状は徐々に進行していきます。

症状は歯肉炎の段階では、歯肉の赤みや腫れブラッシング時の出血、しばしばうずくような症状があります。しかし、歯肉炎や軽度の歯周炎の場合その症状は生活上支障をきたすようなレベルになることはごくまれですので自己診断をしてしまいそのまま放置してしまうのが非常に多いのが現状です。

また、自覚できる炎症症状が一過性で治まったり、また発症したりの繰り返しですからその症状が薄らいでしまうと治ったと錯覚してしまうことが多いのです。

なぜ歯周病にかかっていると、早産になりやすいのか。

妊娠している女性が歯周病にかかっている場合、早産になったり、 低体重児を出産する可能性が高まるという研究もその一つです。

米国をはじめとして、海外では 1990 年代前半から盛んに研究が 進んでいます。

日本での 疫学調査では、歯周病の妊婦は、そうでない妊婦に比べ、も 早産になりやすかったという驚くべき結果が出ています。歯ぐきの状態の悪い妊婦は、早産を来す危険性がそうでない妊婦に比べ約5倍も高かったという報告があります。

また、、歯周病が進んだ妊婦では、早産および低体重児出産の危険性が 7 倍高まるといった報告や、歯周病が進んだ妊婦ほど早産の頻度が 高かったという報告などがあります。

なぜ歯周病にかかっていると、早産になりやすいのでしょうか?

体内の炎症反応に関与している生理活性物質の「サイトカイン」がカギを握っていると考えられています。歯周病菌に感染すると、体内の免疫をつかさどる細胞から、サイトカインが過剰に出され、歯の組織に炎症が起こることが知られています。しかし、最近、歯周病にかかっている人は、歯の組織だけではなく、血液中のサイトカイン濃度も上昇していることが明らかになってきました。

妊娠している場合、サイトカイン濃度の上昇は、炎症以外に「出産開始の合図」でもあります。このため、歯周病によるサイトカイン濃度の 上昇を、体が出産の準備ができた合図と判断してしまい、子宮筋の収縮などが起こって切迫早産に至るのではないかと推測されます。

こうした現状を改善しようと、切迫早産の妊婦に対し、歯ブラシの指導などを行って、早産が減少するかどうかを 現在検証されています。既に、チリでは、400 人の妊婦を対象にした研究で、歯周病治療を行うと、早産や低体重児出産の割合が約 5 分の 1 に減少したという報告があります。

歯周病治療によって、どれだけ早産のリスクを減らせるかどうかは、今後の研究次第です。しかし、現段階でも、歯の状態が全身の健康と密接に関わっていることは確かです。妊娠が分かったら、まず歯科を受診し、歯周病などの有無をチェックするようにしてください。

電子タバコも従来のタバコ同様に悪影響を及ぼすの?

最近ではタバコの体への悪影響などがTVやCMなどで取り上げられ、タバコを吸う人も少なくなってきています。しかし、タバコをやめられない人も多くいます。中には電子タバコという新型のタバコを吸う人が多くなってきています。

電子タバコのイメージ

電子タバコとは

従来の紙巻きのタバコと比べて、体への害が少なく、体に優しい電子のタバコです。電子タバコは火を使わないため、煙も少なく、灰も出ません。タバコの葉あるいはその成分を詰めたものを加熱し、気体にしたものを吸入します。

日本では薬事法のため、ニコチンの入った液体は販売されません。そのため日本ではタバコの葉の成分を摂取するプルームや、iQOS(アイコス)といった製品が販売されています。 

すぐには入手できない場合も・・・

電子タバコを使用する人はどんどん増え、先日100万人以上もの人が電子タバコを使っているというニュースがありました。そのため、すぐに購入することができず、予約をしても数か月待ちということもあるようです。 

では電子タバコを吸うことでお口の中の影響はあるのでしょうか

従来の紙巻たばこを吸っていた人の中には、歯につくヤニなどの汚れで歯の黄ばみを気にしていた人は多くいたのではないでしょうか。しかし、電子タバコは歯にヤニがつきません。 

なぜ電子タバコだとヤニがつかないの?

ヤニの原因はタバコの成分のタールが歯の表面に付着することです。しかし、電子タバコの場合はこの原因であるタールを含んでいないため、歯にヤニがつかないというわけです。そのため、よく知られるタバコを吸うと白い壁が黄色くなるという現象も起こりません。 

口臭が軽くなった

タバコを吸っている人独特の口臭はなくなるようです。電子タバコ特有の臭いはありますが、ずっとお口の中に残るわけではなく、しばらくすると臭いはなくなります。 

歯周病になるリスクは?

日本人の成人の半数以上が歯周病予備軍といわれています。その中で、喫煙者の場合はさらに歯周病になるリスクが上がります。

そのため、電子タバコにして歯周病になったというわけではなく、もともとの紙巻きたばこが原因で歯周病になった可能性が高いといわれています。 

しっかりとした口腔ケアが大切

紙たばこを電子タバコに変えたから口臭やヤニの問題は解決されますが、歯周病にならないというわけではありませんので、まずはご自身でできるブラッシングからしっかりと行いましょう。

気になることがある場合は歯科医院で的確な処置をしましょう。

妊婦さんの口の中

『妊娠すると、赤ちゃんにカルシウムを取られて歯がぼろぼろになる』とか『赤ちゃん一人につき、歯が一本だめになる』というお話をよく聞きますが、 これは本当なのでしょうか?

妊婦さん

妊娠する事によって、胎児に自分の歯や骨からカルシウムが奪われてしまい、その結果、歯が弱くなると思っていらっしゃる方が 結構いるようですが、これは間違いです。食べ物に含まれているカルシウムが栄養として消化吸収され、それが血中に入り胎児の歯や骨を作り、赤ちゃんがお母さんのカルシウムを取ってゆくことはありません。

確かに妊娠中はカルシウムが不足しがちになります。通常であれば 1日約 0.6gあればよいのですが、妊娠中は1日1.0gのカルシウムの摂取量が必要となります。

また授乳中であれば、さらにそれ以上のカルシウムの摂取量を必要とします。

妊娠している方が口の中のトラブルを引き起こしやすい理由としては、妊娠すると色々な原因が考えられます。

その原因としては

  1. ホルモンのバランスで唾液が粘り食べかすが残りやすい。
  2. 唾液が酸性に傾き、口の中の細菌が増えやすい。
  3. 食事の回数が増えて、お口の中が汚れやすい。
  4. 妊娠初期 2 ~ 3 ヶ月位の間には つわりによって胃酸が逆流し、口の中の酸性度がさらに高まる。結果として歯が溶けやすい環境を作る。
  5. 妊娠中期から後期にかけて胎児が大きくなると胃が圧迫されて 1 回に食べられる量が少なくなります。その結果食事や間食の回数が多くなり、結果として口の中が不衛生になる。
  6. つわりがひどくて歯ブラシを口に入れるのもいやになって歯磨きをさぼってしまう。
  7. 酸っぱいものを食べたくなるのでお口の中が酸性に傾くのも一因と思われる。

根面齲蝕(こんめんうしょく)ってなに?~予防と発症の原因~

昔は歯茎が引き締まっていたのに、年齢を重ねるにつれて歯茎が下がり、根っこの部分がみえてきている・・・と悩んでいる人は多くいるのではないでしょうか。

口腔内

加齢とともに増加する根面齲蝕

新聞や雑誌などでも年齢を重ねるにつれて根面齲蝕(根っこの虫歯)が増加してきていると掲載されています。

今回は根面齲蝕について詳しくお話ししたいと思います。

エナメル質と象牙質

年齢を重ねるにつれ歯茎が少しずつ下がってきます。そのため、今まで歯茎の中に埋まっていた歯の根っこの部分が露出してきます。この歯の根の部分は象牙質という物質でできていて、歯の頭の部分のエナメル質より柔らかくなっています。

そのため、根っこが露出した部分にプラークがたまってしまうことで、虫歯菌が侵入しやすくなり、齲蝕の進行も早まります。

また、歯の頭の部分と比べると神経に近接している厄介な齲蝕です。

根面齲蝕の治療方法にはどのようなものがあるのでしょうか

根面齲蝕は歯に対して横に進行します。そのため頭の部分が健康な歯でも根っこの部分の歯根齲蝕が進行してしまうと神経の治療となったり、最悪の場合は抜歯となります。

齲蝕が初期~中等度の場合は齲蝕を削り、コンポジットレジンなどで詰める処置を行います。

根面齲蝕は発見しにくく、処置の難しい齲蝕です

歯茎の下(歯肉縁下)に齲蝕が進んでいくと、齲蝕を切除するのも、詰めるのも困難となります。また、健康な象牙質との境目がわかりにくく、上記でもお話ししたように、歯の神経に近いことがあります。

また、進行方向が歯に対して横に進行することで歯の根の部分全体が齲蝕になることがあります。

根面齲蝕と歯周病の関係

歯周病の進行によって歯の根っこが露出した場合も同様で、プラークコントロールができていなかったり、唾液の量が減少したりすると、歯の根が露出した部分に多数の歯にわたり齲蝕が及ぶ場合があります。

歯にかぶせものがしてある場合はどうなるのでしょう

歯にかぶせものがしてあるからと言って齲蝕にならないわけではありません。歯の頭の部分はかぶせものがしてあっても、根っこの部分は露出しているわけですからしっかりケアをしないと根面齲蝕になります。

根面齲蝕にならないためにはどうしたらいのでしょうか

歯磨きはもちろん重要ですが、特に歯の根っこがでてきたら注意しながら磨いてください。特に予防の効果があるのはフッ化物の使用です。フッ化物配合の歯磨剤を積極的に使用し、洗口剤を併用するのもお勧めです。

また、歯ブラシだけではどうしても歯の根っこの汚れは落とせません。フロスや歯間ブラシなどの補助用具も併用してしっかりと予防しましょう。

全身疾患と口腔内の状態は関係あるって知っている?(2)

前回の記事ではがん・脳卒中との関係についてお話ししましたが、今回は心筋梗塞・糖尿病・精神疾患と口腔内の関係について詳しくお話しします。 

女性の口元

心筋梗塞と歯周病には深い関係がある

心筋梗塞とは、冠動脈が血栓により詰まり、血液が心臓に送られなくなることで心臓が壊死するというとても怖い病気です。心臓とお口は離れているのになぜ心筋梗塞と歯周病には関係があるのでしょうか。 

歯周病菌が血液に入ることで血栓ができやすくなる

歯周病とは歯周病菌という細菌が原因で歯の骨を溶かしてしまう病気です。歯周病がだんだん進行すると歯茎から出血しやすくなります。歯茎の出血や、口腔内の傷などから歯周病菌が血管内に入り込むことで血小板に影響をあたえ血栓ができやすくなるようです。

糖尿病と歯周病の関係

糖尿病とは糖分が体内に吸収されにくくなり、血液の中に糖がたまってしまうことが続く病気です。何が悪いかというと、このような高血糖が続くことで心臓病や失明、脳卒中などを引き起こす可能性があるのです。

では歯周病と糖尿病はなぜ関係があるのでしょうか。

糖尿病の人は歯周病になりやすい

高血糖の状態が続くと感染症にかかりやすくなります。感染症というとインフルエンザなどを想像してしまいますが、歯周病も感染症の一つなのです。

歯周病にならないための口内環境を作ろう

ご自身の健康のためにも、お口の中からしっかりとケアし、歯周病菌に感染しないような口腔環境を作っていきましょう。そのためにもまずは正しいブラッシングから始めてみてください。

精神疾患と口腔内の関係

精神疾患と聞いて頭に浮かぶのがうつ病や統合失調症、認知症なのではないでしょうか。うつ病や統合失調症の患者さんの治療に用いられる向精神薬の副作用の中には食行動の異常、唾液分泌低下などがあります。認知症の場合は、食行動の異常や無気力、暴言・暴力などの症状があります。

適切な口腔ケアを続けることが大事

介護者は、唾液が少しでもでるように唾液腺のマッサージを行い、味覚が良く感じられるように口腔清掃をしっかりしてあげることが大切です。

どのように口腔清掃していいのかわからないなどの不安がある方は、歯科医院や介護施設などで相談してみてください。よいアドバイスがもらえると思います。

 

むし歯と歯周病

世の中には、むし歯がほとんどないという人がいます。

Aさんもその一人。

昔からむし歯がないことが自慢でしたが、あるとき「下の前歯が1本、突然抜けてしまった」と、受診してきました。丈夫そうな歯が並び、一見問題なさそうなのですが、土台部分の骨はかなり溶けていて、抜けた原因が歯周病であることは明らかでした。

むし歯も歯周病も、もともとの原因は細菌感染ですが、細菌の種類は異なるため、むし歯になりにくいからといって歯周病にもなりにくいなどということはありません。

若い頃からむし歯に悩む人は比較的自分の歯を気にかける傾向が高いため、歯科医院に定期的に通院し、意外と歯周病になりにくい場合が多いのです。

電動歯ブラシを使用してブラッシング

近年は、電動歯ブラシを使用してブラッシングをする人が増えています。各メーカーの電動歯ブラシに搭載されている、汚れをかき出し歯周病の原因となる汚れを落とす技術は、歯科医師も目を見張るほど。しかし、電動歯ブラシを使用している患者さんの口の中を診てみると、きちんと磨けていないことがとても多いのです。

電動歯ブラシが代わりにやってくれるのは、ブラシを小刻みに動かす作業だけ。

磨きたい位置まで歯ブラシを移動させる作業は、患者さん本人がやらなければなりません。磨きたい部分にしっかりブラシを当てることができなければ、電動歯ブラシはせっかくの機能を発揮することができないのです。

全身疾患と口腔内の状態は関係あるって知っている?(1)

みなさんがよく耳にするのは、「歯周病と全身疾患は関係している」ということではないでしょうか。今回は全身疾患と口腔内の状態は関係あるのか詳しくお話しします。

傷病別の医療機関にかかっている患者数の年次推移

傷病別の医療機関にかかっている患者数の年次推移

出典:厚生労働省

5大疾病って知っていますか?

5大疾病とは、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患のことを言います。

これは、厚生労働省が病院の設備や患者の予防など具体的な対策に重点的に取り組むべきとして指定した疾患のことを言います。以前は4大疾患でしたが、認知症やうつ病の患者が増えてきたことで2011年7月に精神疾患が加わり5大疾病となりました。

5大疾病と口腔には関りがある?

5大疾病をみてみると体の病気という印象が強いのではないでしょうか。しかし、これらの病気は口腔内の様々な症状とかかわりが深いのです。 

口腔がん以外にも関りがある

がんと口腔の関係といわれると歯肉がんや舌がんなどの口腔がんを想像する人が多いのではないでしょうか。実は口腔がん以外にもがんと口腔にはかかわりがあります。

がんにより化学療法を行う場合、口腔内の粘膜や歯茎などはとても影響を受けやすい部分となります。化学療法によって口腔粘膜の細胞が破壊されることで健康な人のような防御作用がなくなり小さな傷から感染したり、口内炎などの炎症になりやすくなります。 

影響を受けるのは口腔粘膜だけではない

化学療法により口腔粘膜がダメージを受けるだけでなく、唾液の量が減ることもあります。

唾液の量が減ることで虫歯になりやすくなり、自浄作用の低下、嚥下作用の低下につながります。また、口臭が出てくることもあります。 

適切な口腔ケアが重要

上記のような副作用があるため、きちんとしたブラッシングで汚れを落とすことや、唾液が出るように唾液マッサージをすることが必要となります。

また、お口の中の細菌数を減少させることで二次感染の防止にもなります。 

脳卒中と口腔内の関係

脳卒中には脳の血管がつまる脳梗塞と脳の血管から出血する脳出血があります。これらの脳の障害により運動障害や感覚障害、口腔機能の障害や麻痺がおこります。口腔機能障害の主なものは、摂食嚥下障害や、味覚障害、開口障害などがあります。 

早い段階でのリハビリや道具の工夫

歯科の分野でできることは、口腔内のリハビリや口腔ケアです。

食べ物を飲み込むときにうまく飲み込めない嚥下障害などはうまく嚥下できるようにリハビリしたり、腕などマヒして筋力の低下がみられる方には、歯ブラシの柄の部分を普通の歯ブラシより太い歯ブラシにしたりして工夫します。 

自力で歯磨きが困難な場合

麻痺の影響で自分自身で口腔ケアができない場合は、ご家族の方や介護士の方による口腔ケアが重要となります。ご家族の方で口腔ケアに自信がない方は、歯科医院で質問してみるのも良いかと思います。

次回は心筋梗塞・糖尿病・精神疾患と口腔内の関係についてお話しします。

口腔細菌や歯周病菌が、脳梗塞や心筋梗塞、肺炎の原因になる・・・

こういう話を、ここ数年耳にされた方も多いと思います。ニュースやワイドショー、健康番組の特集などをよくご覧になる方は、特に聞き覚えがあるでしょう。

とはいえ、そんなこともあるのかなあ、まあ、歯みがきはきちんとして、口の中はきれいにしていたほうが、長生きにもつながるだろう、ぐらいの気持ちでそのまま忘れてしまっている方も多いのではないでしょうか。

歯周病菌は全身疾患に関係がある

お口の中の菌しかし、ここ数年の技術の発達で、さらにさまざまなことが、詳しくわかってきました。

ある人の歯周病細菌の種類は、その人の足の動脈硬化部位から採取した歯周病細菌と同じであること、アメリカの若者に3週間、歯みがきをしないでいてもらう実験をしたところ、血液中の細菌毒素が増えすぎてしまったこと、リウマチや脳梗塞の疾患の部位から口腔細菌に関連する物質が検出されたこと、さらには血管の疾患だけでなく、がんや認知症、糖尿病などにも口腔細菌が関与していること、などです。

気づいた時には、もう遅い

そして、この口腔細菌のやらかすことの恐ろしい点は、それが長年の間、気づかないうちにじわじわと進行するということです。そして気づいた時には、もう遅い。

では、こうしたことに気づいた今から、歯みがきを習慣づければよいのか、といえば、話はそう簡単ではありません。

口の中の細菌は、いちどバイオフィルムを形成してしまうと、歯みがきやうがいなどでは簡単に除去することができず、特別な対策が必要となることもわかっています。

さて、こうした細菌が増える原因としては、なんといっても糖質過多の現代の食生活があげられます。そしてその糖質というのは、子供が大好きなお菓子やケーキ、ジュースに含まれるだけではなく、みなさんが毎食欠かさずにとっている主食(日本人であればとくに白米)にたくさん含まれているのです。

むし歯菌そして現代の日本人の歯原性菌血症の大きな原因となっているのは、白米などの主食過多の食生活だと考えられています。実は、骨や歯の化石、古人骨などを調べていくと、人類の農耕開始前にはなかったむし歯が、農耕開始後には増え、同時に骨の発育も悪くなり、寿命も短くなっていることがわかるのです。

実は糖質のみがむし歯の原因であり、歯周病菌のエサとなります。ですから、歯原性の菌血症、そしてそれが引き起こす慢性炎症、慢性疾患を防ぐためには、問題のある糖類と糖質をとらなければよいのです。しかし、やはりそれは無理、ということであれば、できるだけ糖質摂取を控えるとともに、口の中の細菌をうまくコントロールする方法を学ばなければなりません。

血管の老化は、特定の疾患だけでなく、体全体の老化につながります。病気にかからずに、元気に若々しく老いを迎えるために、誰でもできること、それが口腔内細菌の働きをよく知り、口の中の状態をよくすることなのです。

歯肉マッサージについて

高齢者の中には、「歯槽膿漏(歯周病)が良くなる」と信じて、せっせと指で歯肉のマッサージをしている人がいます。これはおそらく、マッサージすることで、歯周病が悪化して腫れた歯肉の膿やたまった血が排出され、歯肉が引き締まって良くなる、という考えによるもののようです。しかし、「歯肉をマッサージして歯周病が治った」ということを証明した研究や論文は一つもありません。

歯肉のマッサージ自体は悪いことではありませんが、わざわざ指でマッサージするよりも、歯ブラシで歯と歯肉の境い目のプラークを除去しながら歯肉をマッサージするほうが炎症が軽減するため、歯周病の予防や改善には効果的といえるでしょう。

歯周病が進行してしまった歯を残しておくと、その歯を支えている歯槽骨だけでなく、隣の歯や周辺の骨にまで悪影響を及ぼします。骨がかなり溶けて、すでに噛む機能を果たしていない歯を残していても何の役にも立ちません。無理に残しても、結局抜かざるを得なくなるケースがほとんどで、かえって抜いた後の状態が悪くなって入れ歯を入れるのが難しくなったり、腫れや痛みが生じたりするなど不快な症状を繰り返す原因にもなります。

歯を残したいという患者さんの気持ちも理解できます。ただ、歯科医師も必要があるから抜歯をするのです。主治医の説明に納得できないときは、他の歯科医師を受診して意見を聞くのもいいでしょう。

歯周病で歯が全部抜けてしまうと、一昔前までは総入れ歯にするしかありませんでした。近年は人工歯根を埋め込んで再建する「インプラント治療」が普及しました。見た目も使い心地も自分の歯に近く、歯を失った人にとって救いとなる方法ですが、「インプラントがあるから歯が抜けても大丈夫」と、悪い意味での安心感を持つ人が増えています。

しかし、歯周病のために骨が破壊され、人工歯根を埋め込むことができない場合もあります。また、埋め込めたとしても清掃不十分と「インプラント周囲炎」といわれる感染が生じ、抜かなければならないことも。ブラッシングがきちんとできないままでは、インプラント治療はできません。

就学前のお口の健康とケア~6歳臼歯ってなに~

お子さんが小学校就学前のころは、乳歯から永久歯へと生え変わる時期となります。その中でも5~6歳ころになると、今生えている乳歯の一番後ろに6歳臼歯と呼ばれる歯が生えてきます。 

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6歳臼歯ってなに?

6歳臼歯とは永久歯の中でも一番早く生えてくる歯です。※個人差はあります。

第一大臼歯とも呼ばれます。6歳臼歯はほかの歯と違い乳歯と生え変わるのではなく、乳歯の一番奥の歯茎から生えてきます。 

6歳臼歯は虫歯になりやすい歯です

6歳臼歯は大人の方が鏡を見ていただければわかるように、咬み合う面にたくさんの溝があります。6歳ぐらいのお子さんはおかしなどの甘いものを食事以外にほしがることが多いです。

そのため、6歳臼歯の溝の部分に食べかすなどが入り込みやすく虫歯になりやすくなります。また、生え始めの時期は前の歯との段差があり磨きにくい歯となります。 

歯磨きの重要性

虫歯になりにくくするにはどうしたらよいのでしょうか?

一番重要なのが歯磨きです。しかしこのころのお子さんで歯磨きが完璧にできるという子は少ないと思います。磨き残しをなくすためにも重要なのが親御さんの仕上げ磨きです。 

歯磨きだって一人でできるもん!

このころのお子さんはなんでも一人でやりたがります。そのため、歯磨きも一人でできる!と一生懸命一人で歯磨きをするお子さんも多いと思います。

しかし、仕上げ磨きや一人で磨いた後に親御さんがチェックしてあげないと知らないうちに虫歯になっていたりします。 

1人でできたことをほめてあげてください

せっかく一人で歯磨きできたのに、親御さん,に「ちゃんと磨けていないから、仕上げ磨きしよう」と言われてしまったら1人でやったことを否定してしまうことになります。

また、歯磨き嫌いの原因にもなりかねません。

1人で歯磨きした後は、「1人でできてすごいじゃん!じゃあお母さんにもお口の中チェックさせて」などと1人で歯磨きできたことを認めたうえで仕上げ磨きにつなげるようにしましょう。 

歯医者さんでのケア

家庭では先ほどお話ししたように、しっかりした歯磨きと仕上げ磨きが重要です。また、フッ素入りの歯磨き粉を使うことも良いですね。では歯科医院ではどのようなケアがあるのでしょうか。 

シーラントで溝をふさぐ

歯科医院では、虫歯になりやすい部位の一つである咬み合う面の溝の部分にシーラントというフッ素入りの歯科材料を流し込むことで、溝の部分をふさいで汚れや、ものが入り込むのを防ぐケアを行っています。 

フッ素でケア

その他にも、歯全体にフッ素を塗ることで虫歯予防につなげます。フッ素は一回だけでなく定期的に歯科医院で塗ると効果向上します。 

永久歯は生え変わらない

このように、6歳臼歯は永久歯となりますのでとても重要な歯となります。乳歯のように生え変わってくれないので一生付き合っていく歯だからです。

永久歯を虫歯にしないためにも家庭でのケアと歯科医院での定期健診をしっかりおこなうようにしましょう。

お口の中を除菌しよう!3DS除菌療法って?

みなさん3DSって聞いたことありますか?
ゲーム機で発売されている3DSではありません。
3DSとは歯周病菌や虫歯菌を除菌する治療のことをいいます。 

マウスピース

3DSってどういう意味があるの?

3DSとは、Dental Drug Delivery System(デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)の略です。
日本語にすると、「歯に薬剤を直接届けるシステム」という意味になります。 

3DS除菌療法とは

みなさんのお口の中には細菌が多く存在しています。もちろん悪影響を及ぼさない常在菌も含まれています。しかし、虫歯菌や歯周病菌などのなんらかの悪影響を及ぼす細菌も存在しています。

3DS除菌療法は、ブラッシングやクリーニングで取りきれなかった細菌を減少させ、除菌する治療法です。 

3DSはどのように行うの?

3DSの治療法はまず、専用のマウスピースを作成します。その中に歯周病菌や、虫歯菌を除菌することのできる薬剤を流し込み、歯に装着することで歯茎に薬液を浸透させ除菌を行います。

マウスピースを装着して治療を行うことで、唾液によって薬液が流れ出るのを防ぎながら除菌することができます。 

3DSの効果はどのくらい続くのでしょう

3DS除菌療法を一度行うことで4ヶ月から6か月効果が持続すると言われています。

3DSを行った後の約2カ月後に再検査をさせていただきます。そしてお口の中の細菌数のチェックを行います。その結果をみて、効果が不十分だった場合は再度3DSを行います。 

3DSを行ったとしてもブラッシングは欠かせない

3DS除菌療法を行ったからと言ってブラッシングなどの日々の口腔ケアを怠っては3DSを行った意味がありません。口腔ケアを怠ることで細菌はまた増えていきます。

ブラッシングをしっかり行い、歯科医院での定期健診などでお口の中の状況をチェックしてもらいましょう。 

3DSはこんな方にオススメです

虫歯になりやすい患者さんや虫歯が多い患者さん、詰め物やかぶせものが多くある患者さん、母子感染を防止したい患者さん、自分の口腔ケアに自信のない患者さんなどにお勧めです。

また、お子さんの場合は永久歯への感染防止にもなります。

気になる方は一度相談を

3DSを行っている歯科医院はまだ多くはありません。お口の中を除菌するにはブラッシングだけでは不可能です。気になる方は一度かかりつけの歯科医院へ相談してみましょう。

歯ぎしりによって起こる症状

歯ぎしりによって起こる症状について説明します。

1.噛むと痛い

歯ぎしりによって歯の周りにある歯根膜という膜が炎症を起こし、噛むと痛くなります。

歯ぎしりは長時間続くと、歯や歯の周りの組織にダメージを与えます。特に奥歯が噛んで痛い、上も下も左右も痛いなど、場所が特定できず痛みの位置が変わる場合は、虫歯ではなく歯ぎしりによって痛みが出ている可能性があります。 

2.歯がしみる

歯ぎしりによって歯や歯肉にダメージが加わると歯がしみることがあります。歯ぎしりによって歯の根元や咬む面が削れてきたり、歯に亀裂が入ると歯のしみが強くなります。 

3.歯が痛い

歯ぎしりによって歯に亀裂が入り、神経が死んでしまうことがあります。歯ぎしりによって歯に亀裂が入ると、そこから細菌が神経に感染し、死んでしまうことがあります。初期の頃はしみたり、多少咬んでも痛い程度で、その後強い痛みが出ることがあります。ただし、レントゲンでは小さな亀裂を確認することはできないため、急に痛みが出ることがあります。 

4.歯のセラミックが割れる

歯ぎしりによって歯に強い力がかかると歯のセラミックの詰め物やかぶせものが割れることがあります。セラミックは噛み合う歯を傷つけないように、歯と同じか少し固めのセラミックを使うことが多いです。歯ぎしりがあると歯に強い力が加わり、セラミックが割れたり欠けたりします。しかし、あまり固いセラミックを使うと噛み合う歯が欠けたり、歯を支えている骨にダメージが加わることがあるため、歯ぎしり自体をコントロールする必要があります。

5.顎が痛い

歯ぎしりによって顎関節症になり顎が痛くなることがあります。顎は左右の関節の部分だけで頭の骨とつながっています。歯ぎしりによって顎の関節に力が加わると顎の関節にある軟骨の関節円板がずれたり、穴が空いたり、変形したりして顎関節症になり顎が痛くなります。

6.歯が割れる

歯ぎしりによって歯に大きな力がかかると、歯が割れてしまうことがあります。特に神経のない歯は水分が減っていきもろく、割れやすくなっています。亀裂から細菌が入り、歯肉が腫れたり、口臭が出てきます。大きく割れてしまった場合は抜歯をする必要があります。また、神経が残っている場合も割れることがあり、この時は強い痛みが出ることがあります。 

7.歯肉が痩せる

歯ぎしりにより歯を支えている骨に負担がかかり、歯肉が痩せてしまうことがあります。歯周病や歯肉が腫れている方は、歯ぎしりの力によって歯を支えている骨の溶ける進行が早くなり、歯肉が痩せやすくなります。

8.肩がこる

歯ぎしりのある方は肩や首が凝りやすくなります。歯ぎしりに使う筋肉は顎から首、肩にかけて多くの筋肉がつながっています。歯ぎしりをすることによって筋肉が緊張し、疲労感がたまり、肩こりがなかなか取れないことがあります。

9.偏頭痛

歯ぎしりの時に使う筋肉には、顎から頭の横に広がっている側頭筋という筋肉があります。歯ぎしりによって筋肉が緊張すると側頭筋によって頭が締め付けられるような偏頭痛が起こることがあります。

10.骨隆起

歯ぎしりがある方は顎の骨に歪む力が加わり、歪む力が集中する所に骨のこぶである骨隆起ができることがあります。骨隆起自体は悪いものではないので取る必要はありませんが、入れ歯や発音に障害が出るようになると切除する場合があります。

歯科診療と妊娠02~妊婦の歯科検診について~

妊娠した時の歯科検診ではどのようなことを診察しているのでしょうか。また、歯科を受診する時期は妊娠何ヶ月ぐらいが良いのでしょうか。詳しくお話しします。 

妊婦さん

歯科検診にはどのくらいの時期に行けばいいの?

歯科検診を受ける時期はだいたい安定期に入った妊娠5ヶ月から7ヶ月(16週~28週)と言われています。

妊娠初期はつわりなどがあり体調も不安定、妊娠後期になるとお腹が大きく治療をするにも診療台を倒したりするときに苦しかったりします。

では、歯科検診ではいったいどのようなことを調べるのでしょうか?詳しくお話しします。 

歯石がないかや虫歯はないか

お口の清掃状態が悪かったり、お口がきれいな方でも歯石はつきやすいものです。歯石がついていると、歯周病の原因にもなりますので歯石がついていれば除去します。また、つわりなどの影響で胃酸が口腔内に逆流することで虫歯になりやすくなります。 

炎症が起きていないかの確認

妊娠中はホルモンバランスが崩れやすくなり歯茎が炎症や出血をしやすくなります。その他にも異常があるところはないかなど細かく見ていきます。 

歯科治療することになったら麻酔をしても良いの?

お口の中に虫歯が見つかり歯科治療が必要になったら、妊婦さんは赤ちゃんに影響があるのではないかと不安になると思います。

しかし、歯科で使われる麻酔薬は局所的な麻酔なので、赤ちゃんへの影響はほとんどありません。安心して歯科治療を受けてください。

出産後も受診てください

出産すると育児で忙しく、自分自身のことがおろそかになりがちです。また、睡眠不足などで免疫力が下がっているお母さんも多くいると思います。このように体調を崩しているときに歯茎が腫れたり、出血しやすくなります。

そのため、お子さんを旦那さんや親に預けたり、保育士の在住している歯科医院へ行き、歯科検診を受診してお口の中のトラブルを少しでも減らし、母子ともに健康な口腔内にしましょう。

また、母子健康手帳には妊娠中と産後の歯の状態というページがあります。母子健康手帳を交付されたらお口の健康管理に活用してみてください。

歯ぎしりとは?

歯をギリギリと擦り合わせ、歯を噛みしめる動作を「歯ぎしり」と言います。
歯ぎしりでやっかいなのが、音が周囲に漏れることです。

歯ぎしりにはさまざまな種類があるのをご存知でしょうか?

主な種類は「グラインディング」「クレンチング」「タッピング」の3種類です。

「グラインディング」は上下の歯を擦り合わせ、ギリギリと音を鳴らします。歯ぎしりの中でよく見られる種類になるので要チェックです。そして「クレンチング」は、上下の歯を強く噛みしめ、音を出さないのが特徴になります。最後の「タッピング」は、歯を打ち鳴らすタイプの歯ぎしりで、あまり見られません。
それぞれ特徴的な部分があるので、自分はどのような歯ぎしりになるのかぜひチェックしてください。一人暮らしの人は、睡眠中の自分を録画すると良いでしょう。

歯ぎしりの原因

主な原因は「ストレス」

歯ぎしりの原因はさまざまですが、とくに考えられているのは「ストレス」です。
過剰なストレスを受けている人ほど、歯ぎしりになる傾向が強いと言われています。現代はストレス社会と言われていますが、ストレスを上手に発散することができず、溜め込んでしまう人が多いのです。ストレスを溜め込むと就寝中にストレスの影響で歯ぎしりや食いしばりを起こしてしまいます。ストレスを上手に発散するのも、歯ぎしりを解消する大きなポイントになるでしょう。 

ストレス以外の原因

ストレス以外にも歯ぎしりの原因はたくさんあります。例えば、歯の噛み合わせやアルコールの摂りすぎ、過剰な喫煙、逆流性食道炎などが挙げられるでしょう。

歯のすり減り 

歯科診療と妊娠01~母子手帳を活用しましょう~

妊娠すると市町村から母子健康手帳を受け取ると思います。

母子健康手帳には、妊娠中~出産~出産後の妊婦の健康状態や、アドバイス、出産の重要事項、生まれてきた子供の健康状態などが記載されます。

また、生まれてきた子供の成長記録や予防接種の記録にも使われます。

母子健康手帳

妊娠中も歯科検診をしたほうがいいの?

妊娠をするとお腹の中の赤ちゃんに害があるのではないか、、、と思い虫歯があっても歯医者さんに行かない方がいますが、それは間違いです。 

妊産婦歯科検診って?

定期的に行われる妊婦健診では、お口の中の状態までは見てくれませんよね?

そのため、ご自身で歯医者へ行き歯科検診を受けてもらうか、自治体によっては歯科検診費用の助成や、母子手帳を受け取るときに合わせて歯科検診を行ったり、案内を受けることが多いようです。

気になる方は市役所や保健所の方に問い合わせてみてください。 

ではどうして妊娠すると歯科検診したほうがよいのでしょうか?

詳しくお話しします。 

1.妊娠中に虫歯や歯周病が進む

妊娠中は女性ホルモンが多く分泌されます。このホルモンはお口の中にも影響を及ぼすため、歯周病になりやすくなります。

また、つわりがひどい方などは歯磨きを入れるだけでも気持ち悪いと感じられる方も多くいます。その結果お口の清掃状態が悪く、細菌が増えることで虫歯が悪化したり、歯茎が腫れたりというトラブルにつながります。 

2.歯周病の悪化で胎児に影響が!

重度の歯周病になるとお腹の中の胎児にも影響が出てきます。歯周病は歯の周りの組織が細菌感染することで起こります。

この細菌がお母さんの血液を通って子宮内に感染してしまうことで、低体重児出産や、早産の危険性が高まると言われています。 

3.口腔内をキレイに保ちましょう

先ほどもお話ししたように、つわりが原因でお口の中の清掃状態が悪かったり、虫歯があるのにそのままにしていると産まれた赤ちゃんに虫歯菌が移ってしまいます。

よく知られているのが、スプーンなどを親子で共有すると唾液の中の虫歯菌が赤ちゃんに移ってしまうというものです。

出産後は育児が忙しく歯医者に行く時間をとるのも難しくなります。

そうならないためにも、赤ちゃんが産まれる前にしっかりと治療しておきましょう。

歯槽膿漏と歯周病

高齢の方にはなじみのある「歯槽膿漏」は、実は重度の歯周病のこと。歯周病は、歯を支える骨(歯槽骨)や歯肉(歯ぐき)などの「歯周組織」が歯周病菌に侵される感染症です。

歯周病は、「歯肉炎」と、歯周組織まで進行した「歯周炎」の2段階に大きく分けられます。歯肉に炎症を起こす「歯肉炎」から始まり、「歯周炎」に進行すると歯肉(歯ぐき)がぷよぷよしたり、膿が出たりするようになります。さらに重症化すれば歯を支える歯槽骨も溶け、やがて歯は抜けてしまいます。進行した歯周病、つまり、歯周炎は、一昔前までは歯槽膿漏と呼ばれていましたが、今では「歯周病」という名称が一般的になっています。 

歯周病はかつて歯槽膿漏と呼ばれていたせいか、漢字どおり「歯肉がぷよぷよして『膿』が出る」といった状態をイメージしている人が多いようです。膿が出るのは確かに歯周病の症状の一つです。ただ、このような症状に気づく頃には、歯周病はかなり進行してしまっています。初期には、歯肉の腫れやむずがゆさ、歯を磨いたときの出血といった症状が現れますが、いずれも自分では気づきにくいもの。しかし、この段階で治療を始めれば歯を失うことはなく、早く良くなります。

歯周病初期はなかなか自分では気がつくことができないということを知っておきましょう。

入れ歯にもいろいろな種類があるって知っている?

虫歯や歯周病、ケガなどで歯を失ってしまう方も多くいます。多くの歯を失ってしまうと、食事をするとき、話をするとき、見た目など様々な悪影響があります。

これらを少しでも回復するために入れ歯があります。

入れ歯の種類

入れ歯には様々な種類がある

入れ歯には種類があるのをご存知でしょうか?

入れ歯というと、歯が全くないご老人が入れているものと想像する方も多くいると思います。この入れ歯を総入れ歯(全部総義歯)と言います。

では今回は入れ歯の種類について詳しく説明していきます。 

よく知られている総入れ歯

総入れ歯とは、歯をすべて失ってしまった場合に使われます。残念なことに、歯は一度失ってしまうと移植などをしない限り戻すことはできません。入れ歯を使用することで噛めなかったものが噛めるようになる、はっきり話せるようになるなどのメリットがあります。

総入れ歯は保険内ではプラスチック製のものとなります。 

残存歯がある方は部分入れ歯

残存歯があれば部分入れ歯を使用することができます。残存歯にばねをひっかけてはめるので、総入れ歯よりは安定します。保険が適応している部分入れ歯は金属のばねがついたものになるので、前歯の場合は目立ってしまうこともあります。 

保険外の入れ歯

保険外の入れ歯は、入れ歯の素材を選択することができます。そのため、自分に合った入れ歯を作成することができます。

また、部分入れ歯の場合はばねの部分を目立ちにくい素材にすることができます。入れ歯は目立たないほうが良い!という方はぜひおすすめです。また、部分入れ歯の場合ソフトアタッチメントという留め具がない入れ歯を作ることもできます。 

保険外の入れ歯と保険内の入れ歯

保険内の入れ歯であれば素材がプラスチック製ですので、比較的修理がしやすく、費用的にも負担が軽減されます。しかし、素材が決まっているために制作する際に入れ歯が厚くなってしまったり、汚れが付きやすかったりというデメリットもあります。 

保険外の入れ歯は患者様の要望に近づいたものを作成できます。先ほどもお話ししたように、保険外の入れ歯は素材を選択することができるため、保険内の入れ歯より、より使いやすいように作成することができます。

しかし、保険外治療なので費用の負担が全額自己負担となってしまうことがデメリットです。 

インプラントやブリッジという治療法

入れ歯以外にも、ブリッジやインプラントという選択肢もあります。

もし、今歯がないことで悩んでいるのであれば、専門医にどの治療法が一番良いのか相談してみるとよいでしょう。あなたのお口に合った治療法を紹介してくれるはずです。

まるでお花畑!腸内フローラの力

   元気な腸のイメージ「腸内フローラ」というものをご存じでしょうか。

私たちの腸には約3万種類、1000兆個に及ぶ細菌類がすんでいます。

重さにすると1.5キログラムから2キログラムにもなります。

私たちの体を構成している細胞は60兆個ですから、その16倍近くの生き物が私たちのおなかの中にすんでいることになります。

お花畑のように腸内細菌が生息

私たちの腸の長さは約10メートルです。それを広げるとテニスコート1面分にもなります。そこに、まるでお花畑のように腸内細菌が生息しています。

腸内細菌類のことを「腸内フローラ」と言いますが、「フローラ」とはお花畑を意味し、細菌類が作る集落が色鮮やかで、形がとてもきれいだからです。

「腸内フローラ」が美しいのは、腸内細菌類が「縄張り」を主張しているからです。新たに侵入してきた菌に対しては、「腸内フローラ」を形成している細菌類が盛んに攻撃を繰り返します。「腸内フローラ」間の緊密な連携によって免疫系が活性化しており、それが病原菌などの新たに侵入してきた菌を排除しているのです。

この「腸内フローラ」を構成している腸内細菌は、私たちの体を多方面から助け、病気にならないように、また、老化を防ぐように働いていることがわかっています。

腸内細菌の働き

腸内細菌の働きには、以下の5つの作用があることが知られています。まず、①腸内細菌は病原体の体内侵入に際して、それを排除するように働きます。②私たちの体は食物繊維などを消化する能力はありませんが、腸内細菌がそれを消化してくれます。③ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンKなどのビタミン類も腸内細菌が作ってくれています。

さらに、④腸内細菌は幸せ物質であるドーパミンやセロトニンを合成し、その前駆体を脳に送っています。そして⑤免疫力のおよそ70%が腸内細菌と腸粘膜細胞との共同作業で作られていると言います。

腸が原因とされる病気が、脳から心臓、そして関節まであらゆる部位に及ぶとされているのは、このような腸内細菌の働きがあるからです。まさに腸の不調、つまり「腸内フローラ」のバランスを崩すと、万病を引き起こすというわけです。逆に「腸内フローラ」のバランスを整え、腸を健全にすれば病気を予防し、健康になり、寿命を延ばすことができるのです。

日本人の腸内細菌数が減っている

『病気を防ぐ「腸」の時間割 老化は夜つくられる』

腸の図日本人の腸内細菌数は戦前に比べて、とても少なくなっています。「腸内フローラ」のバランスも崩れていて、日本人の腸年齢も老化してきています。腸内細菌のエサである野菜や豆類、食物繊維の摂取量が減ってきたからです。

日本人の野菜消費量は1985年、1人当たり年間110.8キログラム、そして1999年には102.8キログラムまで低下しています。食物繊維の摂取状況は、戦前の約3分の1の量にまで減少しています。

日本人の腸内細菌が減少した要因は、このほかにもいろいろ考えられます。添加物が使われている食品を摂取する機会が増加したことや、食生活の乱れ、ストレスの多い現代の社会環境も関係していると思われます。

理想的な腸内フローラ腸内細菌が減少し、腸内フローラのバランスが崩れることによって、起こる病気はたくさんあります。たとえば免疫力が低下し、アトピーやぜん息、花粉症などのアレルギー性疾患が起こってきます。また、がんの発生を促します。最近、増えてきた潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患も発生しやすくなります。ドーパミンやセロトニンなどの「幸せ物質」を脳に送れなくなり、うつ病をはじめとするいろいろな心の病気も起こってきます。そればかりでなく、肥満や糖尿病、認知症や自閉症まで、「腸内フローラ」の乱れが関係していることが最近の研究でわかっています。

なぜ、こんなに多くの病気が「腸内フローラ」のバランスの乱れによって起こってくるのでしょうか。その理由は、腸内細菌の働きが低下することに加え、「腸内フローラ」が体内時計と連動しているからです。

「腹時計」とは、おなかのすき具合から時刻の見当をつけることです。時計がなかった時代には天体の動きとともに、人は腹時計で時間を感じていました。この腹時計は体内時計を整えるために、光刺激とともに重要であることを前回の記事でお話しました。

近年の研究によると、体内時計の乱れは、肥満になりやすい体をつくり、高血圧、糖尿病、脂質異常症の原因になることがわかってきました。加えて、骨粗鬆症を悪化させることも明らかになっています。その原因の第一は、腹時計を調節している「腸内フローラ」の乱れです。

細菌そして、もうひとつの重要な原因が、最近、明らかになってきました。脳の奥にある「親時計」が、体のあちこちにある「末梢時計」と協調して働いていて、体内時計の親時計が乱れれば、末梢時計も乱れ、体のいろいろな臓器に病変が起こってくることがわかったのです。最近、肝臓や膵臓などの臓器、脂肪組織にまで多数の局所的な末梢時計が存在することが明らかになってきました。

これらの末梢時計のいずれかが親時計とズレると、肥満や糖尿病、うつ病、そのほかの病気が発生しやすくなります。食事や睡眠のタイミングがいつも不適切であると、これらの末梢時計のタイミングが脳の親時計とズレてしまい、いろいろな病気が発生するというわけです。

腸は睡眠リズムにも影響を及ぼす

「腸内フローラ」のバランスは、よい睡眠も誘導します。睡眠に関するホルモンに「メラトニン」があります。メラトニンがしっかり分泌されていれば、睡眠の満足度が高まり、朝も気持ちよく起きられるようになります。加えて、メラトニンは抗酸化作用が強く、「若返りホルモン」とも呼ばれています。

メラトニンは脳内で分泌されるホルモンですが、材料となる前駆体は腸で作られます。つまり、腸内フローラがバランスよく存在しないと、メラトニンの脳内分泌量が減少することになります。

メラトニンの材料となるアミノ酸はトリプトファンという必須アミノ酸です。このトリプトファンは葉酸やナイアシン、ビタミンB6などのビタミン群の作用でセロトニンの前駆体を作ります。そして、このビタミンB6をはじめとするいろいろなビタミン類は、腸内細菌が作っているのです。

皆さんのお口は大丈夫?~歯周ポケットについて~

皆さんが歯医者に行かれた時に、歯茎の検査で歯周ポケットが深くなっていますねと指摘を受けたことのある人は多くいるのではないでしょうか。

今回は歯周ポケットについて詳しくお話しします。

歯周ポケット

歯周ポケットとはどのようなものをいうのでしょうか

歯周ポケットは、歯と歯茎の境目の部分の溝のことを言います。

言葉だけだと歯と歯茎の溝なんてないよ!と思う人がいるかもしれませんが、実際見てみると歯と歯茎の境目に歯隙間が空いていて、健康な歯茎の人でも歯と歯茎の溝は1mmから3mmほどあります。 

どうして歯周ポケットができてしまうのでしょうか

歯周ポケットができる原因はしっかりとした口腔ケアができていないとうことです。

お口の中の口腔ケアがきちんとできていないと、歯周ポケットのまわりにプラークなどの汚れがたまります。プラークは細菌の塊なので歯周ポケットに入り込み炎症を起こし、歯周ポケットを深くしていきます。

また、銀歯などのかぶせものがしっかり歯とあっていないと隙間ができてプラークがたまりやすくなり、結果的に歯周ポケットができてしまいます。 

歯周ポケットによって起こる口腔内の変化

プラークが次第に歯周ポケットに入り込み歯茎の中で炎症を起こすと歯茎が腫れたり出血したりする歯肉炎になります。また、歯肉炎が進行すると歯を支えている骨が溶かされて歯周病になり、歯周ポケットがだんだん深くなります。また、細菌がたまることで口臭がでてきます。 

歯周ポケットの検査方法

では、歯周ポケットはどのように測定しているのでしょうか。

もちろん自分でものさしで測定するといったことはできません。歯科医院では、ポケット探針(プローブ)などという専用の器具を使用して測定します。気になる人は一度歯科医院で見せてもらってみてはいかがでしょうか。 

歯周ポケットの治療できるの?

歯周ポケットが深いということは、その中にはプラークなどの細菌がたまっています。これを歯ブラシで掻き出そうとしても歯茎の中なので無理です。そのため、歯科医院で歯茎の中の汚れをSRP(スケーリングルートプレーニング)や、超音波の器具を使い汚れを取っていきます。

柔らかい汚れもあれば、固く歯石となってしまっているものもあります。 

このように、歯周ポケットができてしまうと自分では汚れを落とすことはできません。

歯周ポケットができるまえにしっかりと口腔ケアを行いましょう。また、定期的に歯科医院へ通い歯周ポケット測定をしてもらいましょう。

歯肉からの出血

「ブラッシングのたびに歯肉から出血するが、放つておけば治るから大丈夫」と軽視している人は多いのではないでしょうか?

しかし歯肉からの出血は、歯周病の初期症状である可能性が高いのです。初期には歯肉が少し腫れる、何となくむずがゆいといった症状が出ていることも多いのですが、出血のようにはっきりした症状ではないので、ほとんどの人は気づきません。

歯周病は「サイレントーディシース(静かに進行する病気)」と言われ、気づかないうちに歯肉の内側の見えないところで歯を支える骨などがジワジワと破壊される病気です。

患者さん白身が気がつきやすい歯肉からの出血は、歯周病を早期発見・治療するチャンスなのです。歯周病はかつて歯槽膿漏と呼ばれていた頃のイメージで、「高齢者の病気」と捉えられることも多いようです。

しかし、若者が歯周病にならないわけではありません。厚生労働省が2011年におこなった「歯科疾患実態調査」によると、すでに15~19歳で4.5%、20代は約14%、30代になると5人にI人が歯周病になっています。

また歯周病の中でもとくに重症化しやすいタイプの「侵襲性歯周炎」は「若年性歯周炎」ともいわれ、10代20代で発症します。将来、歯がボロボロになって後悔しないように、若いうちからむし歯予防だけでなく歯周病予防も始 めましょう。

中高生のオーラルケア~今どきの中高生は歯磨き回数が低下?~

12歳臼歯も生えてきて親知らず以外の永久歯が生えそろってくる中高生。今回は中高生のオーラルケアについてお話しします。

女の子

永久歯が生えそろい始める

中高生となると、12歳臼歯も生えて永久歯も生えそろってきます。高校生ぐらいから二十歳前後になると親知らずが生え始める人もいます。 

顎の成長も終わる

大人になるにつれて顎の成長も終わります。そのため、歯列やかみ合わせのバランスも決まってきます。かみ合わせのバランスが悪いと歯列不正の原因となることがあります。

歯磨きをする回数が減少

小学校ではお昼に歯磨きをする時間が設けられている学校が多いと思います。しかし、中学校、高校となると歯磨きをする、しないも自由となる学校が多いのではないでしょうか?そのため、昼食後の歯磨きをしない子が多くいます。

スマホに夢中で夜歯磨きをしない?

中高生になると自分のスマホを持っている子供も多いです。そのため、学校から帰って夜遅くまでLINEやゲームのアプリなどを行い、最終的に歯磨きせずに寝てしまうという子が3人に1人はいるそうです。

夜間は虫歯になるリスクも上がる

夜間の寝ている間は、虫歯菌の活動が一番活発になります。また、寝ているので唾液の量も減少し虫歯になりやすい環境となっています。そのため、寝る前の歯磨き、夜間の歯磨きはとても重要です。

中高生になるとお口の中のチェックをあまりしない?

中高生ぐらいの年齢になると、親御さんが仕上げ磨きをしているということはあまりないと思います。そのため、お子さん自体も歯磨きさえしていれば虫歯にはならないと思っている子も多くいると思います。

毎年の歯科検診で指摘されて虫歯がわかる

先ほどもお話ししましたように、お子さんも歯磨きをしていれば虫歯はないと思い込み、虫歯ができているのに気づかない、痛みが出てきてから虫歯に気づくという子もいます。
また、学校などで行われる歯科検診で虫歯を指摘されて歯科医院に行くということも多くあります。

中高生の食生活

中高生だけではなく、みなさんに言えることがよく噛まないで食事をすることです。
食事をよく噛むことで、唾液がたくさんでます。そのためお口の中の自浄作用が働き、虫歯などの予防になります。その他にも、肥満の防止、脳の発達、味がよくわかるようになるなどのメリットがあります。

毎日の生活が忙しい中高生

中高生ともなると、学校での部活がはじまったり、友達との付き合いで夜遊びに行ったり、テストが定期的にあったりと忙しい毎日となります。
しかし、1日数分の歯磨きの時間を作るのも大切です。

歯磨きに関心をもってもらう

この年齢になると歯磨きは自分から行う習慣をつけていく時期だと思います。
親から言われて歯磨きをするのではなく、自分から歯磨きを進んでできるように、歯磨きの重要性をお子さんに話してあげることも良いと思います。

歯がないところを放置すると起こる6つのトラブル

歯科のイメージ

1.食べ物を噛みきれなくなり胃腸に負担をかける

歯がなくなると食べ物を噛み切ったり、すり潰したりできなくなります。健康な状態の噛む力を100%とすると、下の奥から2番目の歯が1本無くなっただけで噛む力が30%落ちると言われています。食べ物をうまく噛みきれていないまま飲み込んでしまうと、年をとって胃腸が弱ってきた時に体に負担をかけてしまいます。

2.歯を抜いたところに周りの歯が動いてくる

歯がなくなると周りの歯は、その部分をおぎなおうとして、前と後ろの歯は倒れ込み、上や下の歯は伸びてきてしまいます。そうすると、いざ治療をしようと思った時に、動いてしまった歯を戻さないと、部分入れ歯が作れなかったり、動いてしまった歯を大きく削らないといけなかったりします。

歯を抜いたところの歯並び

3.歯を抜いた周りの歯が歯周病や虫歯になる

歯は咬むことによってお互いに擦れ合って、自然に汚れが取れる部分も多いのです。歯が一本なくなってしまうと周りの歯がうまく咬むことができず、汚れが残ってしまい、虫歯や歯周病になりやすくなります。

4.左右の顔がゆがんでしまう

顔の形は筋肉で作られているので、左の歯が抜けてしまうと、いつも右側だけで噛んでしまいます。顔の筋肉も右側だけがいつも使われるので張りがあり、左側は顔の張りがなくなり、左右の顔がゆがんできてしまいます。

5.歯ぎしりや食いしばりが強くなる

かみ合わせや筋肉のバランスが崩れてくると、体は歯ぎしりで歯を削って自分でかみ合わせを整えようとするので、歯ぎしりや食いしばりが強くなります。

6.体のバランスが悪くなる

口の周りの筋肉は首や肩、頭につながっているものがあり、左右の筋肉のバランスが崩れると体のバランスを崩すことがあります。

歯並びなども気になる時期~小学校卒業までのお口の健康~

5~6歳になると乳歯の後ろに6歳臼歯が生えてきます。その後は下の前歯の乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。
このように6歳ほどから乳歯~永久歯にどんどん生え変わっていきます。

子ども

歯が生え変わる仕組み

お子さんの抜けた歯を見てみると根っこがないことに気づきます。大人が親知らずなどを抜くとしっかり根っこもありますよね。乳歯の根っこはどこへいったのでしょうか。 

乳歯の根っこは溶かされる?

乳歯が抜ける前は乳歯の下の顎の中で永久歯は成長します。永久歯がだんだん成長すると乳歯の根を溶かす細胞が現れます。
そのため、乳歯の根っこが少しずつとかされ、根がなくなると歯がぐらぐらしてきます。
最終的に乳歯が抜けて永久歯が下から生えてきます。 

乳歯に虫歯がある子はしっかり治療を!

乳歯に虫歯があっても抜けてしまうから大丈夫と思っている方も多くいると思います。
しかしそれは間違いです。
乳歯に虫歯があると永久歯まで影響がでることがあります。 

永久歯の生えるスペースがない

また、虫歯が大きく早くに乳歯を失ってしまった場合、永久歯が動いてしまうことがあります。そのため、下から生えてくる永久歯が生えるスペースがなくなり、でこぼことした歯並びになり、歯並びがわるくなるという結果につながります。 

生え変わりの時期はしっかりお子さんの口の中をみてあげましょう

生え変わりの時期は乳歯がまだ抜けていないのに永久歯がわきから生えてきたなどのトラブルがあります。
そのような場合は歯並びが悪くなる原因となりますので歯科医院に相談しましょう。 

生えたての歯は虫歯になりやすい

生えたばかりの永久歯はほかの歯との段差があり磨きにくかったり、咬み合う面の溝が深いことで食べかすが入り込み虫歯になりやすくなります。
しっかり歯磨き、仕上げ磨きをしてあげましょう。 

仕上げ磨きは何歳まで?

仕上げ磨きはお子さんの歯磨きが上手になるまで続けてあげてください。
何歳までといったものではありません。だいたい8歳ころまで続け頂ければよいかと思います。もし、嫌がるようでしたら、お口の中のチェックだけでもしてあげましょう。
磨き残しがあれば、「ここに磨き残しがあるよ!」と自分で磨かせてみるのも良いと思います。 

12歳ころには12歳臼歯が

お子さんが12歳ぐらいになると6歳臼歯の後ろから12歳臼歯(第二大臼歯)が生えてきます。12歳臼歯もお口の中の一番後ろの歯なので歯ブラシが届きにくく、磨きにくいので虫歯になりやすい部位です。 

定期健診の重要性

歯科医院でフッ素などを定期的に塗ったり、歯石や虫歯がないかなどを定期的にみてもらうことでお口の中の健康を守りましょう。また、歯並びが気になる親御さんは一度歯科医院へ相談してみましょう。

 

ドラッグストアで売っている商品

ドラッグストアの店頭には、歯周病予防を謳う歯磨き剤や洗口液が並んでいます。こうした商品の広告には、歯肉からの出血や歯肉の腫れ、口臭といった言葉が頻繁に登場し、歯周病に効果があるように思う人も多いでしょう。実際、こうした症状を歯磨き剤や洗口液でなんとか抑えよう、あるいは治そうとしている人はたくさんいます。

パッケージに「歯周病予防」と明記している歯磨き剤や洗口の場合ヽ予防効果はある程度期待できます。しかし「歯周病を治す」とはどこにも書いていないはずです。歯周病を完全に防いだり治したりできる夢のような歯磨き剤や洗口液はありません。歯科医院を受診してください。

かってのガムは、糖分が多いために。むし歯のもととされてきました。ところが今は一転して「歯を丈夫にする」「むし歯予防」などを謳った機能性商品が登場し、「歯のミカタ」に変わってきています。その効果も、歯の再石灰化の促進、むし歯菌にむし歯の原因となる酸をつくらせない、歯を溶かす原因になる酸から歯を守るなどさまざま。

さらに、「噛む」ことによって、細菌の増殖を抑える唾液を増やし、噛む力が衰えないようにする効用もあるのです。でもガムを噛むだけでは、むし歯や歯周病は防ぐことができません。とくに歯周病の場合は、歯ぐきの根元のプラーク(歯垢)を歯ブラシで機械的に落とす必要があるのです。

部分入れ歯の種類

1.コストを安くしたい方には保険の入れ歯

高齢で噛む力が弱くなっている人にお勧めの入れ歯です。保険診療の中で作ることができ、金属のフックとプラスチックの歯と歯茎で作られています。保険診療3割負担の方で5,000円~10,000円程度です。

噛む力は歯に比べて20%~30%で、硬いものや粘着性の物は噛むと入れ歯が動いてしまいます。若い方や噛む力が残っている方は噛むことは難しくなり、噛む筋肉バランスが崩れやすくなります。

部分入れ歯

2.見た目が気になる方には金具のない義歯

金属のフックが気になる方にお勧めの入れ歯です。金属のフックの部分を歯や歯茎の色のプラスチックで作られています。自費診療となり8万円~30万円程度です。

噛む力は歯に比べて20%~30%で、硬いものや粘着性の物は噛むと入れ歯が動いてしまいます。若い方や噛む力が残っている方は噛むことは難しくなり、噛む筋肉のバランスが崩れやすくなります。インプラントをしたいけれどもまだ出来ないという方におすすめです。

金具のない義歯

3.噛む力が強くプラスチックの入れ歯だと壊れやすい、入れ歯でももう少し硬いものが噛みたい方に金属床

入れ歯がよく壊れる方にお勧めの入れ歯です。歯茎にあたるピンクの部分と歯にかけるフックの部分を一体化し、強度を増して薄くした入れ歯です。自費診療で25万円~35万円程度です。頑丈で壊れにくく、歯にしっかりフックがかかる為に食事の時に取れにくくなります。

金属床

4.透明だから目立たないクリア義歯

床の部分を含めすべてが透明であるため、自然な見た目と装着感を解消してくれます。従来の金具のない入れ歯のように歯が隠れて短く見えるようなこともなく、主に前歯、小さな補綴装置に使われます。

クリア義歯

お口の健康習慣~歯にも記念日がある

カレンダーなどをみると、お正月やクリスマス、海の日や体育の日などさまざまな記念日が書かれていますよね。

ところで、歯にも記念日があるって知っていましたか? 

8020運動

歯の記念日はたくさんあります

みなさんがよく耳にしたことがあるのは、11月8日の語呂にあわせた“いい歯の日”や6月4日の“むし歯予防デー”ではないでしょうか。実はそのほかにも歯に関する記念日はたくさんあるんですよ!! 

11月8日いい歯の日って?

いい歯の日とは1993年に、日本歯科医師会により制定された記念日です。

お分かりのとおり11(いい)8(は)の語呂に合わせています。

目的としては、お口の中の健康をいつまでも保っていただきたいという願いが込められています。特に積極的に推奨しているのが8020運動です。

8020運動とは80歳になっても20本以上の歯を保とうという運動です。

歯科医師会HPより 

6月4日むし歯予防デーって?

こちらも6(む)4(し)の語呂にあわせたものです。虫歯の予防の大切さを訴える日として制定していました。

今では、日本歯科医師会、厚生労働省、文部科学省と共同で6月4日~10日までを“歯と口の健康習慣”として制定されています。

これからはお口の中だけでなく体全体の健康への意識を高めてもらいたいというねらいがあります。 

お口の中だけでなく全身の健康

先ほどもお話ししたように、歯の健康はお口の中だけでなく全身の健康に関わってきます。

例えば、歯周病は糖尿病や、脳梗塞、心筋梗塞などの原因となります。また、妊娠中の方は早産や、低体重児になる危険性があります。

その他にも、かみ合わせが悪いと頭痛や肩こりを引き起こしたり、歯が多く喪失すると食べ物をおいしく食べられなかったりと歯と全身の健康状態はとても関係性があります。 

その他の記念日

話は戻りますが、そのほかにはどのような記念日があるのでしょうか。

4月4日 歯周病予防デー

こちらは語呂に合わせGoodbye Perio プロジェクトが制定しました。 

4月18日 良い歯の日

語呂に合わせ日本歯科医師会が制定しました。 

4月29日 歯肉ケアの日

花王株式会社が制定しました。 

8月8日 歯並びの日

語呂に合わせ、一般社団法人日本臨床歯科医会が制定しました。 

11月8日 いい歯並びの日

こちらは一般社団法人日本矯正歯科学会が制定しました。 

この他にもたくさんの記念日があります

気になる方は一度調べてみてはいかがでしょうか。また、自分で語呂合わせをしてみて記念日を作ってみるのも楽しいかもしれませんね。

舌苔とは

舌の表面の角質がなんらかの原因で伸びて硬くなり、その隙間に細菌や汚れが溜まり、舌が白く苔が生えたように見えます。舌苔の原因は細菌や口呼吸、消化器系の疾患などがありますが、原因が不明なことも多くあります。舌苔自体を治療する必要はなく、口臭の原因として舌苔が考えられる場合は舌ブラシで舌を磨きます。

舌苔が口臭の原因

口臭の主な成分の一つである硫化水素は舌苔に関連していると言われています。ちなみに口臭のメチルメルカプタンという成分は歯周病が関連しています。硫化水素は食べカスや上皮カスが細菌によって腐敗されることによって発生します。この

ような環境が舌苔にあるため口臭の主な原因とされます。ただし、舌苔は必ずしも病的なものではないため、口臭も生理的な口臭の範囲であることが多いのです。

舌苔

舌苔ができる原因

1.細菌

口の中の細菌が舌の溝に入り込んで溜まり、舌苔として白く見えます。色素を作り出す細菌が原因の場合は黄色や灰色、茶色、黒色など変化することがあります。

2.剥がれた上皮のかす

舌自体の上皮や口の中の上皮が剥がれ、溜まったものが舌苔として白く見えます。例えば猫などの動物の舌はザラザラとヤスリのようになっていて、食べ物をかき取る作用があります。実は人間の舌も表面は角質化しているのです。この角質化が進むと舌の細胞が伸び、その隙間に剥がれた上皮が溜まり、舌苔になります。

3.食べかす

食べかすが舌の細胞の間に残り、舌苔になることがあります。舌の本来の位置は上顎に軽く付いている状態です。舌の位置が低い位置にあったり、口呼吸があったり、舌の動きが悪いと舌が周りと擦れず、食べかすが残ってしまいます。

 4.口呼吸

口呼吸があると舌苔が出やすくなります。汚れは乾燥するとこびりつき取れにくくなります。キッチンなどでも濡れている間は汚れがすぐに取れますが、一度乾燥してしまうと簡単には取れなくなります。口の中もいつも唾液で濡れていますが、口呼吸のある方はすぐに、乾燥してしまい汚れが自然に落ちないために舌苔ができてしまいます。

5.唾液が少ない

ストレスや薬、全身的な病気によって唾液の量が減ると舌苔ができます。唾液は口の中を洗い流す効果があります。唾液が減ると汚れや細菌が舌に溜まり、舌苔ができます。高血圧の薬や精神疾患の薬の中に唾液が少なくなる副作用があるものもあります。

6.舌の運動の機能の低下

舌の動きが少なくなると舌苔が出てきます。口臭は朝が一番出ます。それは寝ている間は舌の動きが悪く、唾液量も少なくなるため舌に汚れがたまるからです。高齢や病気になって舌の機能が低下したり、動きが悪くなると、より舌の表面の汚れが落ちにくくなるため舌苔が多くなります。

7.舌位が低い

舌の正しい位置は上顎についている状態です。そのため舌苔ができる位置は常に上顎とすれて、汚れが落とされています。受け口や口呼吸で舌位が低い人は、擦れて汚れが落とされないために、舌苔がつきやすくなります。

8.抗生物質

抗生物質やステロイド剤を長期間のみ続けると、口の中に住んでいる細菌の種類が変わり、黒い舌苔の黒毛舌(こくもうぜつ)が認められることがあります。薬の影響でカビ菌の一種であるカンジダ菌が増え、硫黄化合物と血液中のヘモグロビンが結びついて黒くなると言われています。

口から魚が腐ったような臭いが~魚臭症って知っている?~

皆さんの中には口臭で困っている、悩んでいる方も多くいるのではないでしょうか。

口臭にも歯周病が原因によるもの、食べ物が原因のものなど様々ですが、口臭がなんだか魚が腐ったような臭いがする、体臭もするという方はいませんか?
それは魚臭症という病気かもしれません。 

魚臭症ってどういう病気なの?

魚臭症とは名前の通り、魚が腐ったような臭いが口臭や体臭となってしまう病気のことです。魚の生臭い臭いが口臭、体臭としてでているとなると自分も不快ですし、周りの方の目も気になりますよね。 

魚臭症は症例が少ない病気

みなさんも魚臭症という病気を聞いたことがある人はほとんどいないのではないでしょうか。魚臭症は世界でも700人ほどしか患者数がいないといわれているとても症例が少ない病気なのです。 

魚臭症はどうして起こるのでしょうか

魚臭症は別名トリメチルアミン尿症と言います。トリメチルアミンは魚の鮮度などが落ちたときに腐った臭い、生臭い臭いを発生させる物質です。

このトリメチルアミンという物質が体内に発生することでそれが息や汗に混ざって体外に排出されることで口臭や体臭となってしまうのです。 

原因はトリメチルアミンが体内で分解されていないため

トリメチルアミンは普通であれば肝臓で分解されます。

そのため、体内にたまることはほとんどありません。しかしトリメチルアミンを無臭化する酵素が遺伝子的に欠如している場合はトリメチルアミンを分解することができないので魚臭症となってしまうといわれています。

また、肝機能低下などで酵素の働き自体が鈍くなることでも、トリメチルアミンが体内にたまってしまうので、臭いを発生させる原因と言われています。 

魚臭症の治療法はあるの?

先ほども書いたように魚臭症は症例が少ない病気です。

そのため、根本的な治療法はありません。トリメチルアミンの発生を防ぐことが重要となります。 

トリメチルアミンの発生を防ぐにはどうしたらいいの?

予防法としてはトリメチルアミンの前駆物質である、コリン・レシチン・トリメチルアミンオキシドなどを多く含む食品を食べないことです。 

コリン・レシチン・トリメチルアミンオキシドを多く含む食品

コリンを多く含む食品には、卵の卵黄、肉類(加工されたもの、内臓系)、ナッツなどの豆類、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜などがあります。レシチンを多く含む食品には、卵黄やごま油、コーン油、小魚などがあります。レシチンを含んだサプリなどもあるので避けたほうが良いかもしれません。

トリメチルアミンオキシドを多く含む食品には、海水魚、エビやカニなどの甲殻類、タコやイカなどに多く含まれます。 

自分では臭いに気づかないことがほとんど

口臭

この病気の困ったところは、臭い以外に症状がほとんどないことです。周りの人に指摘されて気づくということが多いようです。気になる症状がある方は一度専門医へ相談してみましょう。

ドライマウスについて②

ドライマウスによって起こる症状

ドライマウス

1.虫歯になりやすい

ドライマウスになると虫歯が多くできます。
特に歯と歯肉の境目の虫歯が多くなります。
歯は食事の際、表面が溶けます。その後唾液の中のリン酸やカルシウムによって元に戻る再石灰化が行われます。ドライマウスになるとこの再石灰化が行われなくなるので、虫歯が増えます。 

2.歯周病になりやすい

ドライマウスになると体の抵抗力が下がり、歯周病が進行しやすくなります。歯肉は唾液に濡らされていることによって、抵抗力を維持しています。また、歯周病菌は唾液の中の成分によって活動を抑えられています。ドライマウスになると細菌が活発になり、歯肉が腫れ、歯周病が進行します。

3.舌が赤くなって痛い

舌は唾液によって膜を作り保護されています。ドライマウスになると舌が乾燥し、直接固い歯とこすられ、舌が炎症を起こし、赤く腫れて痛みが出ます。

4.口内炎ができやすい

歯茎や頬の粘膜は唾液によって保護されています。ドライマウスになると食べ物や歯などが直接粘膜にあたり、傷つき口内炎になります。また、できた口内炎も治りが悪くなります。

5.物が飲み込みにくくなる

食事の際唾液によって食べた物を消化したり、食べた物を飲み込みやすくする食塊を作ったりして、スムーズに飲み込めるようにします。ドライマウスになると食べた物がうまく飲み込めず、喉に残るような感じや、水分と一緒に飲み込まないと最後まで飲み込めないことがあります。

6.口臭が出る

口臭は主に舌の上の白い部分の舌苔(ぜったい)で作られます。ドライマウスになると唾液によって舌苔が洗い流されず、また、舌苔が乾燥し、舌にこびりついて取れにくくなります。そのため口臭が強くなります。3−8.味覚障害

舌の表面には味覚をつかさどる味蕾細胞(みらいさいぼう)という物があります。ドライマウスになると舌が炎症を起こし、味蕾細胞が働かなくなり、味覚障害が起こります。また、味覚障害は亜鉛不足によっても起こることがあります。 

ドライマウスの治療法

1.マウスピース、閉口テープ、マスクなどで夜間の乾燥を防ぐ

夜間のドライマウスを防ぐためにマウスピースや閉口テープ(通販等で購入可能)、マスク(少し湿らす)を使います。応急的な処置ですが、徐々に口呼吸から鼻呼吸に変えることによってドライマウスが改善します。

2.カフェイン、アルコール、ニコチンを減らす

カフェインやアルコール、ニコチンは利尿作用があり、体の脱水状態になり、ドライマウスを引き起こします。取りすぎには注意が必要です。

3.水分を多く取る

成人の人間は1日2〜2.5Lの水分補給が必要です。ダイエットなどで水分や食物の制限を行うとドライマウスになることがあります。適度な栄養を摂ることが重要です。

4.よく噛む

よく噛むことで唾液腺が刺激されドライマウスが改善します。特に入れ歯や噛む部分が少ない方は唾液が少なくなり、ドライマウスになりやすいです。年齢に応じた噛む機能の改善が必要です。

5.唾液腺マッサージ

積極的に唾液腺をマッサージすることによってドライマウスを改善します。大きな唾液腺が耳の前や顎の内側にあります。そこをマッサージすることによって、唾液腺が刺激され、唾液が多く出ます。

6.薬の変更や量を減らす

薬の副作用によってドライマウスが引き起こされている場合は、薬の変更や量を減らすことによって改善します。ただし、全身的な病気のために薬が必要な場合も多く、主治医とよく相談する必要があります。

ドライマウスは自分自身では気づかずに進行していたり、薬によって急にドライマウスになって、虫歯が増えたりします。ドライマウスから体の異常が発見されることもあるので、心配な方はかかりつけの歯医者で相談してみてください。

感染防止対策~歯科外来診療環境体制加算って知っている?

歯科医院や病院では多くの患者さんが来院されます。歯科治療では、唾液や血液など感染の原因となるものが多く存在します。では、歯科での感染防止対策はどのように行われているのでしょうか。 

歯科のイメージ

滅菌・消毒はあたりまえ!

感染防止のための基本は、滅菌・消毒です。滅菌できる器具は高圧滅菌機などで滅菌にかけて感染防止を心がけています。

また、滅菌できないような器具は、専用の薬液で消毒しています。紙コップなどの使い捨てのディスポーザブルのものを使って、使用後は廃棄するのも感染防止のためでもあります。 

歯科外来診療環境体制加算って何?

歯科外来診療環境体制加算とは、治療時の偶発症などの緊急時の対応及び感染症対策としての装置・器具の設置など総合的な歯科医療環境が整っていて、国の基準を満たすことで認定されるものです。 

歯科外来診療環境体制加算の施設基準とはどのようなもの?

歯科外来診療環境体制加算の施設基準とは分かりやすく言うと厚生労働省の指定した安全基準のことです。
地方社会保険事務局長に届け出をして、安全で安心できる歯科医療環境が整っていないと施設基準をクリアすることができません。 

施設基準にはどのようなものがあるの?

安全対策などの所定の研修を修了した歯科医師が1名以上いること、歯科衛生士が1名以上いること、AEDなどの緊急時に対応できる医療器具がそろっていることなどがあります。

ではそれ以外の施設基準を詳しく説明していきます。 

別の保険医療機関と連帯がとれること

歯科治療では、誤嚥、誤飲、アナフィラキシーショックなど緊急事態が起こる可能性があります。緊急事態が起きたとき、応急的な対応はできても、その後の連携が取れていなければ意味がありません。届け出を出す際にも、連携医療機関名や搬送方法などを記入しなければなりません。 

感染防止の徹底

歯科にかかわらず医療の分野では感染の危険性が多く存在します。冒頭でもお話ししたように、器具や医療機器は患者ごとに交換または洗浄、滅菌を徹底し感染防止に努めます。 

口腔外バキュームの設置

施設基準の中には、歯科用吸引装置等により歯科ユニット毎に歯牙の切削や義歯の調整、被せ物の調整時等に飛散する細かな物質を吸収できる環境を確保することとあります。

歯を削っているときや、義歯や被せ物を調整する時は目には見えない細かな粒子が舞っています。そのため口腔外バキュームを設置し感染防止に努めます。 

安全対策を行っているということを院内に掲示

医療機関の見えやすいところに感染防止対策を行っている旨や、緊急時の連携保険医療機関の連携方法、その時の対応などを院内に掲示しなければいけません。 

患者さんだけでなく働くスタッフも安心できる環境づくり

患者さんの安全はもちろんですが、働いているスタッフも感染しないように注意しなければなりません。患者さんが安心して治療できる、スタッフが安心して診療できる環境づくりのために安全対策や感染防止対策をしっかり行っていくことが重要です。

妊娠と虫歯の関係

妊娠すると虫歯になりやすいって聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

今回は妊娠と虫歯の関係についてお話ししたいと思います。 

妊娠すると虫歯になりやすいのはどうして?

どうして妊娠すると虫歯になりやすいのでしょうか。

詳しく説明していきます。

唾液の変化

妊娠するとホルモンのバランスにより唾液の性質が変化します。

妊娠すると唾液の量が通常より減少します。そのため口腔内細菌を殺す力が弱まり、再石灰化の働きも弱まることで虫歯になりやすい環境となります。

また、お口の中の唾液が粘り気がでることで細菌が活動しやすくなります。

つわりが原因の場合も

妊娠した人には個人差はありますが、つわりがある人もいると思います。つわりがひどい人は、お口の中に歯磨きを入れると気持ち悪い、歯磨き粉の匂いがダメといった症状がでてきます。

そのため、歯磨きをする回数が減り、だんだんプラークや細菌がお口の中にたまることで虫歯になりやすい環境となります。 

つわり

虫歯になってしまったら

では、虫歯になってしまったら妊娠していても治療はできるのでしょうか。

妊娠中の歯科治療

虫歯になってしまったところを削って詰める治療は妊娠中でも行うことができます。虫歯を放置していて出産し、痛みが出てきて育児と両立。。。というほうが大変ですよね。

むし歯があるのであれば妊娠中にしっかりと治療しましょう。

妊娠中は避けたい治療

虫歯の治療は可能ですが、妊娠している時は避けたほうがいい治療もあります。

それは、歯周外科手術などの外科的な処置や、親知らずを抜くなど歯の抜糸をすることです。親知らずが気になっている方は、妊娠前に抜歯することをお勧めします。

妊娠していることを伝えましょう

妊娠している、または妊娠の可能性がある場合はその旨をしっかり担当の医師に伝えるようにしましょう。

また、歯科治療をするのは、妊娠中期ごろに行うことをお勧めします。妊娠初期では、つわりがある方が多いことや、長時間の治療、痛みをともなう治療は流産につながる危険があります。

治療をする際もお腹の張りがあるときは予約を変更しましょう。治療で診療台を倒すときに楽な姿勢をとれるように相談するのも良いと思います。 

虫歯の予防が大切

では、虫歯を予防するためにはどうしたらよいのでしょうか。

妊婦での歯科治療は麻酔を使うことも不安ですよね。また、つわりでお口の中に器具を入れるのも気持ち悪いという方もいらっしゃいます。

そのため、虫歯にならないようなお口の環境作りをしていきましょう。

大切なのは毎日の歯磨き

まずは、毎日の歯磨きです。つわりでつらい時は、最低でもうがいなどは行うとよいでしょう。また、自分ではきれいに磨いているつもりでもほとんどの方が完璧に磨けているとは言えません。

定期的に歯科医院で検診をし、クリーニングをしてもらいましょう。

ドライマウスについて①

1.ドライマウスとは

ドライマウスは薬や病気などの原因によって唾液が減ることです。ドライマウスになると食べにくい、話しにくい、口の中がネバネバするなどの症状が出ます。また、唾液が減ることによって、今まで唾液が防御していた免疫機能が失われ、虫歯が増えたり、風邪を引きやすくなります。

ドライマウスのセルフチェック

ガムを噛みながら出てきた唾液を全て計量器かメスシリンダーに5分間出してください。出した唾液の量が5ml以下ならばドライマウスの可能性があります。

ドライマウスのセルフチェック

2.ドライマウスの原因

2−1.薬による副作用が原因

服薬大国と言われる日本では病院で多くの薬が出され、この薬の副作用によってドライマウスになることがあります。高血圧の薬、花粉症の薬、精神疾患の薬などの薬がドライマウスを引き起こす原因になることがあります。薬をのみ始めて急に口が渇くようになった人は薬が原因の可能性があります。

2−2.噛む回数が少ない、噛む力が弱いことが原因

唾液は噛むことによって唾液を出す唾液腺が刺激されたり、唾液腺の周りの筋肉が動き、唾液腺から唾液を押し出します。柔らかいものばかり食べているとドライマウスになります。また、いつも唾液の量が少ないと唾液腺の機能が衰え、唾液を出す能力も低下します。

2−3.緊張による心理的な原因

緊張すると喉が乾きますよね。これは交感神経(こうかんしんけい)が優位に働き、唾液が出るのを抑えます。リラックスすると副交感神経(ふくこうかんしんけい)が優位に働き、唾液が多くなります。一時的な緊張であれば特に問題はありまでんが、常にストレスで緊張状態だとドライマウスになります。

2−4.口呼吸による原因

口呼吸をする方は常に口が乾燥し、ドライマウスになります。通常、呼吸は鼻で行います。鼻呼吸では空気は鼻から入り、鼻の中の湿った粘膜の空洞である副鼻腔(ふくびくう)を通ります。副鼻腔は多くの壁に仕切られ乾燥しにくい状態になっています。口呼吸の方は口の中の粘膜が呼吸によって直接、乾燥してしまうために、ドライマウスになります。 

ドライマウス

歯ブラシと歯磨き粉の正しい使用方法

みなさんが毎日行っている歯磨きですが、歯磨きの使用方法本当にまちがっていませんか?

知らないうちにお口の中にダメージをあたえている可能性があります。

歯ブラシと歯磨き粉

歯磨き粉をつけたらすぐには磨かない!

みなさんが歯磨きをするとき、歯磨き粉をつけたらそのままお口へ入れて磨いていませんか?これはNGです。 

なぜNGなの?

理由は、歯磨き粉が歯の特定の部分にだけたくさんついて、お口の中全体に歯磨き粉がいきわたらないからです。

歯磨き粉を歯ブラシにつけたらまず、歯全体に塗るようにしてから磨くか、歯磨きをする前に歯ブラシの毛の中に指で歯磨き粉が埋め込まれるように歯ブラシになじませてから磨くようにするとよいでしょう。 

歯ブラシは水につけてからが正解?

歯磨きをするときほとんどの人が歯ブラシを水につけて濡らしてから使用するのではないでしょうか?

実はこの使用方法は間違いです。 

“磨いた気”になる

歯ブラシを濡らしてから歯磨き粉(歯磨剤)をつけて行うと、よく泡立ちますよね。

そのため、少しの時間でお口の中が泡で満たされてきます。お口の中全体が泡だらけになればお口全体を“磨いた気”になりませんか?

磨いた気になったために、細かいところの汚れやプラークが落ちていなくて、雑に歯磨きをしたようになってしまいます。

また、歯磨き粉に配合されている成分も歯に作用する前に泡とともに流れてしまう可能性があります。

磨くときは乾いた歯ブラシに歯磨き粉をつけて磨くようにしましょう。 

歯磨き粉のつけすぎも注意!

しかし、歯磨き粉のつけすぎには注意です。

歯磨き粉は歯ブラシの毛の部分のだいたい3分の1程度を目安につけるようにしましょう。 

歯磨きは強くごしごしと?

歯磨きをするときに汚れが落ちるようにと強くごしごし磨いている方はいませんか?これも間違いです。

力を入れてブラッシングしてしまうことで、歯の表面のエナメル質や歯茎を傷つけてしまう原因となります。 

歯ブラシは鉛筆持ちで!

歯磨きをするときは、鉛筆を持つように歯磨きを持ち、柔らかめの歯ブラシで細かく振動させながらやさしく磨くようにしましょう。 

歯磨き後のうがいは何回も行う?

歯磨きを行った後に行ううがい。あなたは何度もうがいをしていませんか?

これも間違った歯磨きの方法です。

歯磨きをした後に何度もうがいをしてしまっては、お口の中に残っているフッ素などの成分も一緒に洗い流してしまいます。

そのためせっかくきれいに歯磨きしたのに歯磨き粉の効果が低減してしまいます。 

うがいはコップ一杯にとどめる

うがいをするときはコップ1㎝ていど(10~15㏄)のお水でうがいをするようにしましょう。その後30分程度は飲食しないようにしましょう。 

定期健診の重要性

しっかり磨けていると思っても自分の磨く“癖”や、磨けていない部分も出てくると思います。そのため歯医者さんへ行き定期検診やPMTCを受けてお口の中の健康を守りましょう。

歯科治療での麻酔その1~麻酔の痛みは昔より軽減?~

歯科治療の際虫歯が深かったり、抜歯をしたりすることで歯科麻酔を使ったことがある方は多いと思います。今回は歯科での麻酔について詳しくお話しします。 

歯科イメージ

麻酔にも種類がある

皆さんが一般的に歯科治療で麻酔をしたことがあるのが局所麻酔法という方法だと思います。歯科には局所麻酔以外にも麻酔の種類があります。 

1.局所麻酔法

局所麻酔は、治療部位である周囲の歯茎に局所的に麻酔を効かせる方法です。歯科で麻酔を受けた方の多くがこの方法なのではないでしょうか。局所麻酔法の中にもいろいろ分類があります。 

表面麻酔法

表面麻酔は、麻酔の針を刺す前に歯茎の部分に麻酔薬を塗ることで、麻酔の時の痛みを軽減させる作用があります。その他にも、麻酔の注射をするほどでもないけど痛みが伴う歯石をとる治療の時などに使うことがあります。 

浸潤麻酔法

みなさんが多く経験しているのがこの浸潤麻酔法です。注射というだけで嫌という患者さんも多くいると思います。現在では、電動式の注射器があり、電動にすることで麻酔薬が注入されるスピードを無駄な圧を加えることなく行ってくれます。麻酔をするときにピストルのような器具がでてきたら電動式だと思ってください。 

伝達麻酔法

伝達麻酔は広範囲に麻酔をします。下の奥歯などは麻酔が効きにくいといわれています。また、親知らずの抜歯のときにも使われることがあります。 

2.静脈鎮静法

歯科治療に不安や恐怖心がある場合、動機やめまい、呼吸困難になることがあります。そのような場合、静脈鎮静法を局所麻酔法と併用してリラックスした状態で歯科治療をすすめます。 

笑気吸入鎮静法

笑気吸入鎮静法は鼻に吸入器やマスクをつけて酸素に笑気という気体を混合させて鼻から吸い込んでもらう麻酔法です。笑気吸入を止めれば鎮静状態から回復するため、小児でも使用されることが多いです。 

静脈内鎮静法

静脈内鎮静法は名前の通り点滴をして体に直接薬剤を投与する方法です。

麻酔がきれたあとは、力が入らなかったりふらついたりすることがあるので、無理はしないようにしましょう。 

麻酔の痛みは以前より軽減されている

先ほどもお話ししたように、表面麻酔の使用や、麻酔をする際電動の注射器を使用することで麻酔の痛みは軽減されてきています。

その他にも、麻酔をする際に使用する針が細くなってきているのも痛みが少ない理由です。 

不安がある方はまずは医師に相談を!

痛みが軽減されたといってもやはり恐怖心があり、歯科の麻酔が初めてで不安な方が多いと思います。その場合は歯科医師に相談して、自分の納得した形で歯科治療をしましょう。

歯周病と高血圧

歯周病のやっかいな所は、いろんな菌が合わさって起こる複合感染症で、病原菌が1つでは無いため、一度口の中に歯周病菌が住み着くと、自然に除去することは不可能だといわれています。

では、口の中で起こる歯周病が高血圧とどのように関係してくるのでしょうか?

歯と歯肉の境目には歯周ポケットと呼ばれる溝がありますが、ここに汚れが溜まって細菌が感染することで、歯周病になります。このままにしておくことで次第に免疫力が低下してしまい、炎症が全身を悪化してしまいます。すると、歯周病のリスクスコアが高いことで、しだいに血管が硬くなり、動脈硬化につながり、これが要因となり高血圧につながるわけです。

当院では歯周病がひどく、血圧の高い方、動脈硬化の方、糖尿病の方に、歯周病菌のPCR検査をして、菌が多ければ、除菌をお勧めしています。

歯周病菌を除去し、歯周病が改善されると、血圧が下がったり、糖尿病が改善した例がたくさんみられます。

歯科治療での麻酔その2~麻酔の注意点・麻酔後の痛みの原因~

歯科治療での麻酔その1では、麻酔の種類や痛みの軽減についてお話ししました。

今回は麻酔をするときの注意点などを詳しくお話ししたいと思います。

歯

麻酔の注意点にはどのようなものがあるの?

歯科麻酔を経験したことのある方は、麻酔をした後唇や頬の周りが数時間しびれていて感覚がないため、熱いものでやけどをしてしまった!という方もいるのではないでしょうか。

では麻酔の注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。 

麻酔が効いている作用時間は?

上記のように麻酔をすると歯だけではなく、唇や頬までしびれてきます。

このしびれた感覚は、麻酔の量にもよりますが、大人だと約2~3時間程度、子供の場合は1~2時間程度だといわれています。 

麻酔が効いているうちの食事はさけましょう

麻酔がきいていると感覚が鈍るため食事中に誤って唇や頬を噛んでしまっても痛みがないので気づかないということがあります。

また、熱いものを食べたり飲んだりすることで知らないうちに火傷をする可能性もありますので、どうしても食事をしなければいけない場合は十分に気を付けながら、麻酔の効いていない反対側で食事をするようにしましょう。 

子供は特に注意が必要!

大人に麻酔が切れるまで食事を控えてくださいと説明してもわかってもらえますが、小さいお子さんだったりすると、麻酔が効いている感覚が珍しかったり、なんだか口が変だ!噛んでも痛くない!と思ってしまい何度も唇を噛んでしまうお子さんがいます。

唇を噛むことで傷ができたり、大きく腫れてしまったりすると麻酔がきれると痛みを伴う場合があります。その場合は様子をみて、ひどい場合はかかりつけの医師へ相談しましょう。 

麻酔をした後も注意が必要です

麻酔をした後麻酔の針を刺した部分がなんだか痛い、口内炎のようになっているという経験がある方もいるのではないでしょうか。 

麻酔の注射を刺した部分から細菌が!

みなさんもご存じの通りお口の中は細菌の住みかです。常にたくさんの細菌がお口の中にいます。麻酔の注射をした部分は針をさすので小さな傷ができます。

その傷に細菌がつくことで炎症をおこし口内炎になることがあります。

ほとんどの場合は数日から数週間で治りますが、ひどい場合は一度医師に診察してもらってください。 

麻酔をした部分を触ると痛い

歯科の麻酔は歯茎や歯の骨の部分に刺します。そのため麻酔をした部分を触ったり、押したりすると痛みがある方がいます。麻酔による痛みですので心配ありませんが、気になる方は医師に相談してみてください。 

麻酔が原因ではない痛み

麻酔をしたこと以外でも痛みが出る原因があります。

抜歯をしたり、虫歯が大きく神経に近かったり、神経の治療をした後などは麻酔が切れてくると痛みが出ることがあります。

その場合は痛み止めを飲んで様子をみてください。痛みが長い期間続いた場合はほかの原因が考えられますので速やかに歯科医院に連絡してください。 

異常があれば報告を

このように麻酔をする際には注意してほしいことがたくさんあります。

もし、上記のような症状が前回の麻酔時にあるようなら、次回歯科医院へ行くときにこのようなことがあったと歯科医師に報告するようにしましょう。

顎関節症について

口を開こうとすると顎関節(耳の穴の前にあります)や顎を動かす筋肉が痛む、あるいは十分には大きく口を開けられない。または口の開け閉めで顎関節に音がする。という症状がでます。一生の間、二人に一人は経験すると言われているほど多くの方が経験します。

症状が音だけであった場合、これは首を回したり、肩を動かして音が出るという状況と同じです。そのような音を気にして整形外科を受診する人はいないと思いますが、顎関節の場合、耳のすぐ隣にあるために「音が気になる」という人がいます。

しかしこの音を消すためには手術が必要になることから、世界的には「音だけであるなら手術すべきではなく、治療する必要はない」とされています。

ですから顎関節症の症状が始まったとしても、痛みや口の開けにくさが一時的だったとか、音だけで他の症状がなければ治療の必要はないかもしれません。ちなみに、音だけであれば最低でも人口の20%近くの人は顎関節の音を持つとされています。

また顎関節や顎を動かす筋肉の痛み、あるいは顎関節症による口の開けにくさで、実際に治療が必要になる人は症状を自覚した人の中の5%程度と推定されています。

医療機関に来院される患者さんでは女性が多く、年齢は10歳代後半から増加しますが、20~30歳代で最大になり、その後は年齢が増えるとともに来院する患者さんは減少します。

1.顎関節症はどのように診断するのですか

前に述べた顎関節や筋肉の痛みや口の開けにくさ、関節音のうちの一つがあり、他の病気を否定したときに顎関節症と診断します。

一般的には、症状がどのように始まり、どのように変化したかをお聞きし、顎関節や筋肉、口の中を診査し、必要に応じてエックス線撮影やCTによって骨の異常の有無を調べ、骨以外の関節構造や筋肉の問題についてはMRIによって調べる場合もあります。

顎関節症で出現する痛みや口の開けにくさは、親知らずの炎症や他の病気でも出ることがある症状なので、顎関節症であることを診断するためには、他の病気によって出てきている症状ではないことを確認する必要があるのです。

2.顎関節症はどんな状態になるのですか

顎関節症の病気の状態(病態)は現在4つに分類されています。最も多いのは関節内にある関節円板というクッションが前方にずれることで起きる「カクンカクン」という音が出る状態、あるいはずれがもっと大きくなることで大きな口が開けられなくなる状態です。

特に口が大きく開かなくなると、口を開けたり食品をかもうとするときに痛みが出ます。

この2つの状態で来院される方が全体の60%ほどになります。これ以外では顎関節そのものには痛みがないのですが、下顎を動かす筋肉がうまく働かなくなり、口を開けようとすると頬やこめかみの筋肉が痛むという状態、あるいは関節円板のずれはないのですが、口を開けようとすると顎関節が痛む捻挫に似た状態があります。

4番目はこれまでの3タイプほどは多くありませんが、関節を作っている骨が変形するタイプの顎関節症があります。このタイプは長年顎関節症が続いていたり、年齢の高い方に多くみられます。

歯科治療で起こりうるデンタルショック

皆さんが歯科治療をするときは、ほとんどの患者さんが麻酔や虫歯の治療をしても問題なく終わることと思います。

しかし、歯科では稀に緊急を要する事態が起こることがあります。 

歯科器具

歯科での緊急事態!

歯科治療中に具合が悪くなる、麻酔をした後に動悸がする・ふらふらするなどの症状がある患者さんが稀にいます。歯科での緊急対応はどのようなものがあるのでしょうか。 

1.デンタルショック

デンタルショックとは、歯科治療中などで痛みがあるのに我慢して治療を進めると突如患者さんが意識を喪失することです。デンタルショックの他にも、神経性ショック、疼痛性ショックなどと呼ばれることもあります。

痛みがあるのに我慢して治療を続けることで血圧や脈拍が上がり興奮状態になります。その状態が長く続くと突然血圧や脈拍が低下し、意識の喪失へと繋がります。歯科治療の半数以上がデンタルショックの事故と言われています。 

2.アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックとは、短時間のうちに全身にアレルギー症状の反応がでて、皮膚が赤くなってきたり、かゆみがでたり、最悪の場合呼吸困難に陥ることもあります。

歯科治療で注意が必要なのは麻酔薬です。歯科の麻酔薬でアナフィラキシーショックが起こることは稀ですが、麻酔が初めての小さなお子さんなどはアナフィラキシーショックを起こす可能性がありますので様子を見ながら注意して治療を進めます。

アナフィラキシーショックが起きてしまったらアドレナリン(エピペン・ボスミン)などの筋肉内注射をしたうえで、救急車を呼びます。

以前アナフィラキシーショックを起こしたことのある方は治療前に医師に報告しましょう。

ウィキペディアより→ 

3.局所麻酔中毒

局所麻酔薬は安全性の高いものなので、普通の歯科治療で使用する量は心配ありません。しかし、大量の麻酔薬を投与することで局所麻酔中毒は起こります。(局所麻酔薬約14本)症状としては、めまいや耳鳴り、痙攣、意識障害などがあります。 

4.喘息

持病に喘息をもっている患者さんも注意が必要です。歯科材料の刺激臭により発作を誘発してしまうことがあります。また、歯科治療へのストレスから喘息を誘発してしまうこともあります。喘息をおもちの方は発作が落ち着いているときに歯科治療を進めるようにしましょう。 

5.過換気症候群

いわゆる過呼吸です。治療に対しての緊張や、ストレスがあると発症することがあります。その他にも、被せものや、金属などの誤飲・誤嚥などにも注意が必要です。 

おかしいなと思ったらすぐに医師に相談を!

なにかいつもと違う症状を感じる、体調がすぐれないなどの場合はすぐに医師に相談してください。起こってからでは遅いこともありますので、我慢しないで伝えるようにしましょう。

歯磨きガムって?!

歯磨きガムって聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

以前はあまり耳にしませんでしたが、最近では歯医者さんだけでなく、コンビニやスーパーなどでもみかけることがあります。今回はこの歯磨きガムについてお話ししたいと思います。 

歯磨きガムって何?

歯磨きガムとは名前の通り歯磨きするガムです。

本来であれば歯磨きはきちんと食後にしたほうがよいのですが、仕事をしていて忙しい、出先で歯磨きができないということも多くあるかと思います。

このような場合に歯磨きの代わりに歯磨きガムを噛む人が増えてきているようです。

忙しい人にとってはとても便利な商品ですよね。 

歯磨きガムの成分

歯磨きガムはガムと言っても虫歯にならないような効果がある成分が含まれているガムです。その成分の中には「キシリトール」が含まれています。

キシリトールは甘味炭水化物の一種で歯磨き粉などにも含まれているものが多いです。キシリトールは虫歯の原因になる酸を作りません。ガムを噛むことで唾液の分泌を促したりする作用もあります。また、ミュータンス菌の増殖を防ぐ作用もあり、虫歯の発生や進行を防ぎます。 

キシリトールガム

口臭を予防する効果もあり

歯磨きガムには口臭を予防する効果もあります。

食後に歯磨きができないとお口の中がなんだか気持ち悪かったり、口臭が気になったりしますよね。そのような場合にも歯磨きガムがおすすめです。 

あくまで歯磨きの代用品

しかし、歯磨きをせず楽だからといって歯磨きガムだけ噛むのは間違いです。最初に話したように歯磨きガムは、どうしても時間が作れず歯磨きができない時などの代用で噛むようにしてください。歯磨きガムだけに頼り全く歯を磨かなければ、お口の中の健康状態は悪化します。

歯と歯の間の汚れや細かいところの汚れは歯磨きガムでは落とせません。しっかり歯ブラシや歯間ブラシなどの補助用具を使ってお口の中の健康をまもりましょう。

歯磨きは一日3回が望ましいですが、それが難しい場合は最低朝と夜の2回はしっかり歯磨きをするように心がけましょう。

マウスガードについて

1.マウスガードって、どういうものですか?

スポーツ中に起こる歯や口のケガを未然に防ぎ、大切なあなたの歯を守ってくれるプロテクター(安全具)です。強い衝撃から歯を守るために高性能な衝撃吸収材でできています。上顎に装着するのが一般的です。ボクシングでは歴史的にマウスピースと呼んでいますが、一般的にはマウスガードと呼ばれています。コンタクトスポーツ以外でも球技やスキーなど歯や口を守るために積極的に使用しましょう。

2.マウスガードはいつ頃から使われていますか?

世界最古のマウスガードは 1892(明治25)年頃の英国製だそうです。ロンドンの開業歯科医だったウォルフ・クローゼ氏がボクシング選手の求めに応じて、ゴムを用いて手作りしてあげたのが最も古い記録です。その頃はボクシング選手もマウスガードを装着せずに試合を行っていたそうです。歯を折ったり、顎の骨を折ったり、脳の障害なども頻回に起こして、なかには死亡する人も出たようです。そのため、ボクシング選手達がパンチの衝撃を弱めるために上の歯と下の歯の間にゴムを入れたらどうかと歯科医師に頼みに行ったのが始まりです。米国では 1916(大正5)年から作られるようになり、その後日本にも伝わりました。

日本でマウスガードが最初に作られたのは 1925(大正14)年のことだったといいます。歯科医師の大久保信一氏がボクシング選手に作ってあげたそうです。

3.どうしてマウスガードをしなければならないのですか?

スポーツは安全に行うことが大切です。自分の体を壊してしまっては元も子もありません。

永久歯は一度失うともう生えて来ません。折れてしまっても再生しません。

スポーツで失う歯は圧倒的に上顎の前歯です。食べる、話す、表情を作るなどの働きが失われてしまいます。

また、頭を守るためにも歯・口そして顎をケガしないようにしましょう。

マウスガードは小さいながらも安全にスポーツすることにつながります。

親知らずについて

親知らず(おやしらず)とは、大臼歯(大人の奥歯)の中で最も後ろに位置する歯であり、第三大臼歯が正式な名称で、智歯(ちし)とも呼ばれています。親知らずは中切歯(最前方の前歯)から数えて8番目にあり、永久歯(大人の歯)の中で最後に発育します。永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは生える時期が概ね10代後半から20代前半であり、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だとも言われています。

親知らずは適正に生えないことが多く、不要なので抜いてしまうというのはいささか乱暴な話です。親知らずだから全て抜くというのではなく、正常に生えて機能している場合や、手前の奥歯などが抜けてしまってない場合などはその部分を補うためのブリッジや入れ歯の土台に利用できるため、残しておいた方が良いこともあります。

親知らずを抜くというのは決して気軽な行為ではなく、処置によりその後に腫れや痛みなどの不快な症状が生じたり、また少なからずリスクを伴います。そして歯を抜くという行為は取り返しがつかないので、抜くメリットとデメリットについて歯科医師と十分に相談されてから決断するべきです。

以下に、親知らずを抜いた方がよい、抜くべきではない、あるいは様子を見てあらためて考えた方がよい場合の目安をお話いたします。

抜いた方がよい場合

親知らず自体あるいは手前の歯もむし歯になってしまった:親知らずは一番奥の歯なので治療器具が届きにくく、その後の手入れも困難です。また、治療ができたとしても再びむし歯になる可能性があり、親知らずがむし歯になったらあえて治療をせずに抜いてしまった方がよい場合があります。
また、手前の第二大臼歯もむし歯になってしまった場合は、すみやかに親知らずを抜いて第二大臼歯のむし歯を処置する必要があります。長期にわたって放置すると第二大臼歯までも悪くなりすぎて抜くことになる恐れもあります。

横向きに埋まっていて前方の歯に障害を及ぼしている:親知らずが横向きに埋まっていると智歯周囲炎や手前の第二大臼歯の吸収(歯の根が溶かされるように浸食されること)を引き起こすので、親知らずを抜くことが多いです。

永久歯が生えてこない!?

皆さん自身やみなさんのお子さんの中に、乳歯の後続歯の永久歯が生えてこないという方はいませんか?

先天欠如歯って?

最近では、永久歯の生えない子供が増えてきているようです。このように、生まれつき歯が足りない、永久歯が生えてこない歯のことを“先天欠如歯”といいます。今回はこの先天欠如歯について詳しくお話しします。 

先天欠如歯はなぜ起こる?

みなさんのお口の中の永久歯は親知らずを入れないで28本、乳歯は20本生えてきます。歯のもとのことを歯胚(しはい)といいますが、この歯胚が作られるのはお母さんのおなかの中にいたときです。 

先天欠如歯

歯胚の形成

この歯胚が作られないことで、歯が形成されないので歯が足りないということが起きてきます。歯胚が作られるのはだいたい胎生7週頃で、歯が固くなってくるのは4ヶ月頃と言われています。その後、生後数か月でだんだん乳歯が生えそろってきます。 

先天欠如歯の原因

先天欠如となるにはなにか原因があるのでしょうか?

また、先天欠如となってしまったときのデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。先天欠如歯の原因はわかっていません。遺伝的要因、妊娠中の食生活、薬の副作用などが原因ではないかと考えられていますが、はっきりとはわかりません。 

先天欠如歯のデメリット

歯がないまま放置してしまうと、前後の歯が倒れてきて歯並びが悪くなってしまったり、噛み合わせもだんだんずれてきてしまいます。

先天欠如歯の治療法

では、歯が足りない場合の治療法にはどのようなものがあるのでしょうか?

先天欠如を補う方法

治療の方法

ブリッジ

先天欠如歯の両サイドの歯を土台にしてブリッジを入れることが可能です。治療期間は比較的短い期間で終わることができます。

入れ歯

入れ歯と言っても、よくテレビなどでみかける全体的な入れ歯ではなく、欠如した歯の部分だけを補う部分入れ歯です。しかし、インプラントやブリッジと比べると食事中などの噛む力が弱くなってしまうという欠点があります。

インプラント

インプラントは欠如した部分に人工的な歯根を埋め込む治療です。知っている方も多いと思いますが、インプラントの治療は保険が効きません。そのため、ブリッジやインプラントと比べると費用が高くなります。しかし、メリットとしてはしっかり噛めるという点があります。

矯正治療

そのほかにも矯正治療があります。

矯正治療では、顎や歯に矯正器具などで力をかけ、欠如したスペースをなくして、歯並びを整える治療です。しかし、これも皆さんが知っているように保険が効きません。審美的な面を考えるとインプラントや矯正治療をしてみるのも良いと思います。

気になる方は気軽に相談を!

乳歯の下に永久歯があるかどうかはレントゲンで確認することができます。

気になる方は一度歯科医院で相談してみてください。

見た目が気になるすきっ歯

みなさんの中ですきっ歯で悩んでいる人はいませんか?

前歯がすきっ歯だと見た目が気になりますし、奥歯がすきっ歯だと食べ物が挟まったりして気になりますよね。

今回はすきっ歯についてお話ししたいと思います。

男の子

すきっ歯とは

すきっ歯とは専門用語でいうと、前歯のすきっ歯のことを”正中離開”、全体的に隙間が空いている状態を”空隙歯列”と言います。 

すきっ歯の原因

ではすきっ歯になる原因は何でしょうか詳しくお話しします。

1.顎が大きい

顎が大きくて歯とのバランスが崩れることで歯と歯の間に隙間ができます。
隙間の場所は前歯だけであったり、全体的に隙間があったりと人それぞれです。

2.遺伝的要因

本来であればお口の中の歯の数は成人で28本です。

しかし、なんらかの原因で歯が骨の中に埋まったままになってしまったり、乳歯の後続歯が生えてこなくて乳歯のままだったりすると歯と歯の間に隙間ができます。

3.舌を押し出す癖がある

しゃべるときや食事をするときなど無意識に舌を前に押し出す習慣がある人は前歯がだんだん押されることで歯列が開いてしまいすきっ歯になることがあります。

4.上唇小帯の問題

上唇と歯茎をつないでいる筋を上唇小帯といいます。この上唇小帯が長かったり、太かったりすると歯が離れる原因となります。

すきっ歯のデメリット

では、すきっ歯のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

虫歯や歯周病のリスクが上がる

すきっ歯の場合、歯と歯の間に物が挟まりやすくなります。また隙間があることで歯磨きの磨き残しも多くなる場所でもあります。そのため、磨き残しから虫歯になったり、歯周病の原因にもなります。

発音の問題

すきっ歯の場合”さ行”や”た行”の発音がしにくくなり、発音に問題が生じることがあります。

すきっ歯=幸運の歯?

しかし、フランスではすきっ歯のことを”幸運の歯”と呼んでいるそうです。

理由として歯の隙間から幸運が入ってくるといわれているそうです。このように海外ではチャームポイントとしてしたしまれているようですね。

すきっ歯の治療法としては歯科矯正や、コンポジットレジンで治す方法、かぶせものなどの方法があります。すきっ歯が気になる方はぜひお近くの歯科医院へ相談してみてください。

動脈硬化について

動脈硬化が進んでいるかどうかは

「平均血圧」と「脈圧」を計算することで、調べられます。

・平均血圧=下の血圧+(上の血圧ー下の血圧)÷3 の値が90以上なら要注意

・脈圧=上の血圧ー下の血圧 の値が60以上なら要注意

平均血圧は、末梢系の血管の動脈硬化が進んでいる可能性がわかります。
脈圧は、大動脈の動脈硬化が進んでいる可能性が分かります。

例えば、計算が少し面倒ですが、上の血圧 130mmHg、下の血圧 80mmHgですと、

・平均血圧=80+(130-80)÷3 = 80+40÷3 = 80+13.3 =93.3 で90以上で末端系血管の動脈硬化のリスクが高いです。
・脈圧=130-80=50 で60以下なので、大動脈の動脈硬化のリスクは低いと言えます。

こんな疑問もふと浮かんできます。病気は怖いけど、薬に頼りすぎはどんなものか・・・高血圧症はサイレントキラーと言われます。「静かなる殺人者」という意味となりますね。 高血圧症自体には、ほとんど自覚症状がありません。
これは、現在降圧剤を服用されているあなたならよくお分かりだと思います。だから、薬を毎日飲む必要があるの?と思うわけですが合併症が怖いから、降圧剤を飲む必要があるわけです。

重層で歯磨き?!

多くの方は歯磨きをするときに歯磨き粉を使用しているのではないでしょうか?

最近ではさまざまな種類の歯磨き粉が発売されており、口臭予防や知覚過敏、歯周病予防などといったそれぞれの用途に合った歯磨き粉もありますよね。

しかし、歯磨きの際に歯磨き粉ではなく、重曹を使って歯磨きをする人が増えてきているようです。

歯磨き粉

今回は重曹で歯磨きをした時のメリット・デメリットをお話ししたいと思います。 

重曹ってどんなもの?

そもそもみなさんが重曹と言われて想像するのは、台所の油汚れを落としたり、頑固な茶渋を掃除したり洗濯などに使う掃除用品と思っているのではないでしょうか。

重曹をお口の中に使ったりして大丈夫なの?と疑問に思う方も多いと思います。

重曹は天然の無機物質

重曹は、人の体に含まれている天然の無機物質ですので害はありません。昔からよくアク抜きやお菓子作りに使われている物でもあります。しかし、いくら大丈夫だからと言って、重曹の過剰摂取はNGです。気持ちが悪くなったり、過呼吸につながる可能性があるそうです。とくに、高血圧症や腎臓疾患などで治療中の方は注意しましょう。 

重曹歯磨き粉の作り方

では、まず重曹歯磨き粉の作り方です。

重曹と植物グリセリンを2:1の割合でよく混ぜる。たったこれだけで歯磨き粉の完成です!

しかし、重曹には歯磨き粉のような爽快感のある味はしないので、気になる方はミントやハーブのエッセンスを加えて作るといいかもしれません。また、保存料は入っていないので長期保存には向いていません。数日のうちに使い切りましょう。 

重曹歯磨き粉のメリット・デメリット

重曹歯磨き粉のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。 

【メリット】

・虫歯予防の効果がある

虫歯は酸を産生させることで歯を溶かします。唾液には酸を中和させる働きがあります。このように重曹にも唾液と同じような酸を中和させる成分が入っているので虫歯予防になるというわけです。 

・ホワイトニング効果がある

重曹歯磨き粉を歯につけて少し時間を置いて磨くことで歯の汚れが浮き出てホワイトニング効果があります。 

・口臭予防にも効果がある

歯だけではなく舌のぬめりもすっきりさせてくれるので口臭の予防にもつながります。 

【デメリット】

・歯が削れる可能性がある

重曹は研磨作用がとても強いです。また、キッチン周りの頑固な汚れも落とすことで分かるようにとても強力な洗浄パワーがあります。そのため、重曹歯磨き粉でごしごし力を入れて歯磨きをしてしまうと、歯の表面のエナメル質まで削れてしまう、傷がついてしまう恐れがあります。その結果、歯がしみて知覚過敏になってしまったり、逆に歯が黄ばんでしまうこともあります。エナメル質は一度削れてしまうと元には戻りません。 

ではどのように使用したらよいのでしょうか。

  • 重曹歯磨きをするときは力を入れず優しく歯磨きをする。
  • 歯磨き粉の代わりに毎日やるのではなく、週に1度~3度くらいのペースで行う。
  • 歯ブラシは固めより毛先が柔らかいものを使用する。 

上記のようなことを守れば歯にも害はありません。

一度試してみてはいかがでしょうか。

「歯が原因ではない痛み」とは?

患者さんが歯科医院を受診する動機はいろいろです。その中で最も多いのは、「痛みを止めてもらいたい」というものでしょう。実際歯科にいらっしゃる患者さんは、何らかの痛みがお口やその周辺に生じていて、つらい思いをされている方か、または痛みをこのままにしておくと、後でたいへんなことになりそうだと考え、受診された患者さんです。歯医者さんに診てもらうので、この痛みには歯の治療が必要だと思われるかもしれませんが、必ずしもそうではないことがあります。「歯が原因ではない痛み」があることをご存じでしょうか?

(1)痛みの種類

「痛み」とは何でしょうか?一般的には「痛み」は体に起きた不調を示す警告と受け取られています。「痛み」のある場所に、何かの「異常」が起きており、それを示す不快な感覚が「痛み」だというものです。実は、このような痛みは「侵害受容性疼痛」と呼ばれる痛みなのですが、別の種類の痛みもあります。一つは「神経そのものが傷ついておきる痛み」、もう一つは「脳の中でおこる痛み」です。

1)体の一部が傷ついて生じる痛み(侵害受容性疼痛)

痛みを感じている場所に、傷をつけるような刺激が加わっている、またはその場所の体の組織が傷ついており(組織損傷)、末梢神経の刺激を感じるところ(受容体)が刺激を受けて、「痛み」の信号を脳へ送ることで感じる痛みです。

2)神経が傷ついて生じる痛み(神経障害性疼痛)

いわゆる「神経痛」と呼ばれる痛みで、神経そのものが傷ついて、「痛み」の信号を脳へ送り続ける状態です。

3)脳の中でおこる痛み(心因性疼痛)

脳の中にある、痛みをコントロールする働きに異常が起きて生まれる痛みです。この痛みはストレスと関連して発症することが多いと言われています。

(2)歯原性歯痛と非歯原性歯痛

歯や歯の周囲で生じた、体の一部が傷ついて生じる痛み(侵害受容性疼痛)を、「歯原性歯痛(しげんせいしつう)」とも言います。歯の神経(歯髄)の炎症や、歯を支える組織(歯周組織)の炎症などで起きる痛みです。歯科医院で最も治療の対象となる疾患でおきる痛みといっても良いでしょう。

また、それ以外の原因で起こる痛みを「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」といいます。

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